内容説明
いつも元気な店主・花柚が、小学生のとき以来だという風邪をひいて、寝込んでしまう。急きょピンチヒッターを頼むことになり、彼女が声をかけたのは、西陣で人気店を営んでいる松園というおじいさん。幼い頃から花柚を知っているという彼もまた、ひときわ美味しい料理を生み出す、個性的な人だった――。「人間は、何かを生産せんならん。料理でも、日記でも、畑仕事でもええ。消費だけしとるもんは、いつまでもたっても不安で落ち着かん」 待望の第2巻も、絶品!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たっくん
135
御所の南、姉小路、弁当・仕出し「ちどり亭」。店主「蒔岡のお嬢さん」花柚は長い髪を結って簪、着物のうえに割烹着・・風邪で寝込んだ花柚の助っ人でやってきた1松岡老人、作る三種のだし巻き卵は字のない手紙(乃東枯)花柚が姉のように慕う瑤子が結婚し海外へ、心を込めた祝いの懐石は切なく(菖蒲華)彗太の山歩きサークルの新入生野乃香、花柚は心に抱える秘密を優しく解きほぐす(温風宇至)・・ちどり亭を巡り温かく切ない日常。許嫁だったがある事情で婚約解消し再び婚約者になりそうな永谷と花柚、そして彗太と菜月のこの先が楽しみ。2018/03/07
スズ
115
花袖さんが風邪をひいて寝込んだり、外国に嫁ぐ事になった花袖さんの大切な人を送る弁当を作ったり、太るのが嫌でワンパターンな食生活を送って疲れてしまった女性と出会ったり、花袖さんが弁当屋を始めるために受けた試練を垣間見たりしながら、花袖さんと永谷さん、彗太と菜月の仲も順調に進展していく甘酸っぱさが素敵でした。お弁当屋さんが出来る限り料理が傷まないように様々な工夫をしている事も分かり、勉強になりました。「かぼちゃと芋類、あいつらは野菜みたいな顔して、糖質の塊なんですよ!」と憤慨する野々香に笑ってしまいました。2017/05/11
さくらさくら
110
やっぱり面白い。高校を卒業する息子に最後のお弁当を作る時、感無量になった事を思い出した。お弁当って良いね~。2019/06/04
のんき
99
ちどり亭は、京都にあるお弁当屋さん。やっぱり京都はいいな。京都の季節にあった素材で作った料理は、どれも美味しそうです。憧れちゃいます。お弁当って文字のない手紙みたい。お母さんが、子どもに。奥さんが、旦那さんに。冷めても美味しいように。見て嬉しいように作ります。勉強やお仕事頑張ってね!とか、怪我や病気にならないで元気でね、とか。お弁当箱のふたを開けて、食べたら、一生懸命にお弁当を作った人の気持ちや言葉がきっと伝わるよね!2019/05/22
machi☺︎︎゛
96
今回も美味しそうな料理が沢山出てきて、鮎ご飯と甘酢茗荷は是非是非挑戦したいなー!新しい登場人物も出てきてますます面白くなってきた。花柚さんはしっかりしているようで総ちゃんの前では女の子になるところが可愛い♡°*.*.♪(•◡•〟)2019/04/28
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