内容説明
京都は姉小路通沿いにこぢんまりと建つ仕出し弁当屋「ちどり亭」。その店主の花柚は、婚約者との結婚にともない、店を畳まなければならなくなる。しかしバイトの彗太が店を継ぎたいと申し出たことで、彼が大学を卒業するまでの二年間は、店を続けられることに。安堵したのもつかのま、花柚は祖父から「ただしオーナーも店主も辞めること」という条件を出される。名義とお金だけ貸してくれて、現在の店のやり方を守ってくれる人――そんな都合のいい人を果たして見つけられるものだろうか……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
122
花袖と総一郎の結婚に伴い、仕出し弁当屋「ちどり亭」は店を畳む運びになるが、花袖の元で料理を学びながら沢山のお客さんの「美味しかった」という一言と笑顔を受け止め続けてきた彗太はちどり亭を継ぐ決心をする。だが、それには新たなオーナーを捜す必要があり…。ちどり亭存続の危機に陥るも、基本的にはお弁当を通して様々な人達の心を優しくほぐしていく流れは通常営業で、総くん大大大好き状態の花袖のベタ惚れ具合も絶賛上昇中。栗おこわとつくねの照り焼きのお話を通して、食べてくれる人の笑顔と健康を願って料理をする事の大切さを再認識2018/04/04
カメ吉
106
今回も楽しく読了させてもらいました。ホントに温かい『食』と人間同士の繋がりを上手く表現した秀作だった。お弁当屋さん『ちどり亭』の存続と花柚さんと永谷氏の結婚問題、そして失踪中の花柚さんの兄の登場など話題豊富な本巻でした。 登場人物たちの個性的で捻りの効いた会話が楽しすぎるこのシリーズは本当に最初から最後まで飽きさせない。次巻も続いて楽しみです!2019/01/20
さくらさくら
85
『ちどり亭にようこそ』第3段。今回は色々と展開があった。雨降って地固まるですね。個人的には最後の番外編が好き。2019/07/17
seacalf
84
相変わらずべらぼうに美味しそうなおかずがわんさか出てくること。これだけ丁寧に下拵えされてるお弁当、最早ファンタジーだ。このシリーズはほんわかと優しい雰囲気にくるみながらも、料理の知識、京都ならではの風習や職業の紹介、季節をとらえた二十四節気七十二候、キリッとした人生訓や所作を織り込ませていて、彩りも豊かに詰められたお弁当のようにバランス良く楽しめるにくい演出を随所に感じられてストンストン腑に落ちる。出てくる人間が個性的でありながら、みな心根が優しいのもいい。ようやくあの人も登場して、ますます目が離せない。2018/04/07
野のこ
76
「おいしかった」のメッセージ、お客さんとの信頼関係。彗くんがお店を受け継ぐ重さに気づく。料理に正解はないけど、一歩一歩 彗くんが成長していて嬉しい気持ちに。ずっと見守っていたくなる。花柚さんのちょっとお節介くらいの彗くんへの優しさも微笑ましかったです。花柚さんと総くんとお手紙のやりとりにはきゅんとなった。「自分を機嫌よく保つ」「自分以外の誰かを変えようなんて考えてはいけない。変えられるのは自分だけ。」とか心に響く文章がいくつもありました。野乃香ちゃんと康介の恋?の進展が気になりつつ4へ、 2019/04/25
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