月下におくる(下) 沖田総司青春録

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月下におくる(下) 沖田総司青春録

  • 著者名:堀川アサコ【著】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 講談社(2017/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062936439

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内容説明

新撰組一番隊隊長として勤王浪士を斬る日々を送る沖田総司。慣れない間者をする最中、仲間を見殺しにしてしまった無念が胸を離れない。そんな中、稽古中に倒れた総司は己の身体の異変を知る。芹沢鴨の暗殺、古高俊太郎の拷問、仇討、池田屋事件、山南敬助の脱走。屈託と葛藤を抱え、悩み続けた青年が歩んだ道の果てには一体なにがあるのか。堀川版沖田総司伝、堂々完結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

50
ひたひたと迫りくるのは敵か、病か。死の気配は着実にその天才剣士を蝕んでいく。あぁ、また沖田総司を看取るのか…。と思いながら下巻に入ったが、予想外の人物の最期に立ち会って完結となった。この余韻の残し方もまた絶妙。過去の残滓が命の期限を悟った沖田の前を駆けていく。血だまりの中で佇む沖田とまだ何も知らない無垢な沖田。何とも残酷で、だけどこれが見たかったという複雑な対比。運命という言葉ほど絶望を感じる言葉はないと感じた一冊。敵を斬り、仲間を斬り、そして今度はこの世との繋がりを斬るのか、君は…。彼の青春は血の色だ。2022/01/15

ぽろん

46
沖田総司といえば、新撰組のヒーローで結核の為に薄幸な剣士という乏しい認識しかなかった私。今作では、近藤勇や土方との人間臭い繋がりや生き方の葛藤を垣間見れる。やっぱり、かっこいいなあと思いつつも、もっと、自分を大事に出来なかったのかと惜しい気もした。これも時代のせいか⁉︎2017/04/30

yamatoshiuruhashi

45
少年時代から「新撰組」を好意的に思ったことはない。新撰組寄りの漫画、小説、テレビ、映画。剣豪、時代、歴史小説そのほか。色々読んで楽しんではきたが、どのジャンルに分類され好意的に書かれても、新撰組は結局は当初は体制側のそしてのちには反体制側のテロリストに過ぎないと考える。結局それは彼らが何も作り得なかったからだろう。滅びの美学が彼らを修飾しているに過ぎない。しかし永倉新八や斉藤一の肉声の記録には修羅場を潜り抜けた重みを感じる。そんな重みを持った子母澤寛などと比べるのはかわいそうだろう。→2021/10/21

キャプテン

43
★★★★★_「きゃぷ衛門とゆく時の旅フェア」【西暦1864年幕末─池田屋事件編】斬って、斬られる。殺して、殺される。勤王派と敬幕派が生む、殺し合いの螺旋。泣かして、泣かされる、男と女。友を裏切り、友に裏切られる。誰しも命をかけて〝誠〟を追い求めた時代、幕末。〝時代〟という一言で片付けられないが、時代というしかないのでござる。その時代を修羅がゆく。修羅は殺すことでしか存在できない。その修羅の行く先、あの池田屋へ。馬鹿だとしても、滅びゆく道だとしても、自分の信ずる〝誠〟に賭すことができる男でありたいものよな。2018/03/02

ありす

38
新撰組となり勤皇志士と斬り結ぶシーンが…と思ったら、様々な理由はあれど仲間内を斬るシーンの方が多くて衝撃だった。そして病を押して任務を全うする総司を見ているのは辛かった。初雪との最後の会話、浅野との別れ、この二つのシーンが印象的。ラストはよく分からない終わりだったな。2020/12/17

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