内容説明
「イスラム女性に教育を受ける権利を」と主張し、イスラム過激派の銃撃を受けたマララ・ユースフザイさん。彼女は屈することなく訴えを続け、史上最年少でノーベル平和賞を受賞しました。しかし、マララさんと同じパキスタンの少女、ナビラ・レフマンさんの名前を知っていますか? 「対テロ戦争」の犠牲となった二人の少女。現代イスラム研究の第一人者が、彼女たちの背景とともに、「対テロ戦争」が起きた理由を解説します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りの
33
朝刊1面のコラムで取り上げられていた本。児童書。ナビラさんのことは、初めて知った。対テロ戦争に巻き込まれ大怪我をしたのは同じなのに、アメリカのドローンに撃たれたナビラさんは謝罪も補償も受けていない。同様の人が800人を超えるという。中東の歴史や、若者が過激組織に参加するも 噛み砕いて解説されている。教育の大切さと、当たり前に受けられる幸せを感じると共に、加害者であった歴史は忘れてはならない と思った。2017/11/18
ochatomo
32
マララさんをタリバンが銃撃した同じ2012年10月、9歳のナビラさんは牛へ水やり中に米軍ドローンからのミサイルに襲われ大怪我をした 被害を説明しドローン攻撃を中止するよう求めたアメリカ下院議会の公聴会にはたった5人しか出席しなかった 『アメリカが続ける“対テロ戦争”の犠牲者という点で変わりはないのに、加害者が違うだけで、二人の少女に対する扱いは、こうまで違ってしまうのです』 著者は現代イスラム研究センターを主宰、2015年のシンポジウムに彼女と父親と弁護士を招聘、募金を設けて2016年入学支援 2017刊2020/02/17
田中寛一
30
現代イスラム研究センターの著者の本。マララさんは2014年ノーベル平和賞を最年少の17歳で受賞。女性の教育の必要性を主張していた15歳の時、パキスタン・タリバン運動(TTP)の人に銃撃。オバマ米大統領に招かれ、ユネスコと「マララ基金」の創設も。新聞記事でも見た。他方、ナビラさんもマララさんと同じパキスタンの地域で過ごし、同じ紛争のさなか負傷した。ただその相手が米軍のドローンのミサイル攻撃。イスラム圏の女性立場と教育、そして大切でも記事にされない仕組み。いい本に出会えた。2017/11/11
天の川
29
タリバンに襲われても屈せず、女子教育の重要性を訴え続けるマララさんには、欧米人が共感を寄せやすい。対テロ戦争で、米軍のドローンの誤爆によって祖母を失い、自らもケガを負ったナビラさんも同じ訴えをしているが、アメリカから顧みられることはない。自らは安全な場所にいて、ドローンで攻撃をすることは戦略として正しいのかもしれないが、誤爆しても、バーチャルな世界のように感じて、何の痛痒も抱かないのではないか?どこかの国の大統領のように、ムスリム=過激派がステレオタイプになっている今の空気感が恐ろしい。→2017/06/03
喪中の雨巫女。
20
《私-図書館》マララさんは、知っていたが、ナビラさんは、知らなかった。襲われた相手によって報道され方が違うのは、ショックでした。学問をする自由と穏やかな暮らしができる生活が早く実現してほしい。2017/10/24
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