内容説明
犬猿の仲が永年つづく大名二家の諍いの種は、葵御紋の姫君……!?
南町奉行所から将軍家菩提所の上野山に出向された山同心・巻田禎次郎。
諍いつづける大名ニ家から密かに仲裁を頼まれて……。
頑な心を解すのは?
南町奉行所の巻田禎次郎は、将軍家の菩提所を守る上野の山同心への出向を命じられた。小山の参道を下る禎次郎の背に「盗人だ」という声が上がり、浪人風の侍が箱を抱えて逃げ下ってくる。追うのは参拝の大名家の一行。こうして始まった「事件」の背後には、永年にわたって犬猿の仲の二つの大名家の諍いが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
13
この山同心は南町奉行所からの出向。きっちりした姑のいる家に婿入りした禎次郎のほんわかした捕物話。きさくな田沼意次やらオネエっぽい平賀源内やらが登場するが深刻さは全くない。気持ちの良いシリーズだけれど、この巻で終わりのようだ。この作者の明るいタッチは好みかも。2018/03/18
Masashi Matsuba
5
剣豪でない磐根さんの様な感覚。事務方のから山同心に変わり、頼まれたもめ事を一生懸命に解決しようとする姿が清々しい。田沼意次に平賀源内と、知った名前も出てきてなかなかの面白さ。ちょっと珍しい形のお話しでした。2018/05/11
ひさか
5
2016年2月二見時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ3作目。山同心の婿殿がおせっかいで、明るくて楽しい。次々と難題を解決していくさまが、面白いです。2017/10/05
めにい
5
今回の田沼登場はちょっと無理やりの感あり。2016/01/28
藤よい
3
箱根駅伝をチラチラとチェックしながら読みました。犬猿の仲の二つの大名家の諍いを婿殿が収めようとします。物語後半に源内や田沼が出てきて、やや雑な扱い。 2020/01/02