内容説明
なかなか死なない不思議な生き物クマムシ。
クマムシの信じがたい生態から愛すべき弱点まで、
研究室で起こる悲喜こもごもを交え、第一線の研究者が語ります。
「どんな状況で生き延びるのか」「どうやって極限状態を過ごすのか」「なぜそんな能力をもっているのか」「普段はどのように生きているのか」といった内容を通じ、生き物の不思議な力を感じられる1冊です。
人気キャラクター「クマムシさん」のイラストをたっぷり収録しています。
※紙の商品に付いているシールは電子版には収録しておりません。
【著者紹介】堀川 大樹(ほりかわ だいき)
1978年、東京都生まれ。地球環境科学博士。慶應義塾大学先端生命科学研究所特任講師。北海道大学大学院地球環境科学研究科にて博士号取得。NASAエイムズ研究センターおよびNASA宇宙生物学研究所にてヨコヅナクマムシを用いた宇宙生物学研究を実施した後、パリ第5大学およびフランス国立衛生医学研究所に所属。著書に『クマムシ博士の「最強生物」学講座─私が愛した生きものたち』(新潮社)『クマムシ研究日誌─地上最強生物に恋して』(東海大学出版部)がある。ブログ「むしブロ」、有料メルマガ「むしマガ」を運営。ツイッターアカウントは@horikawad/@kumamushisan
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
307
微笑ましいクマムシの絵が多かったけど、本物の写真は?ってくらい写真は少なかったなぁ。初学者向け、虫に抵抗のある人にはいいと思う。とてもかわいらしくてどんな環境にも耐えられて私も近くにいるクマムシを本書のやり方で採取したくなった。しかし巻末の食べてみたには著者のクマムシ愛を存分に感じた。2017/08/08
Willie the Wildcat
67
世の中広くて深いなぁ。分類はもとより、一挙手一投足の観察にも、研究者という仕事を超えた愛情が溢れる。「一家に一台の顕微鏡!」って・・・、でも我が家にも確かに顕微鏡がある。(笑)乾眠、窒息仮死などなど、分かるような分からないような単語を咀嚼しつつ、寒天や炭酸水麻痺などの”奇抜な”研究手法に、ドキドキワクワク。宇宙空間での研究など果てない構想に、研究者としての醍醐味と喜びを少なからず私も共感。”好き”が仕事になることが、素直に羨ましい。私も”好き”なことが仕事の延長とは言えるが、純粋さに違い。お恥ずかしい。 2018/01/11
かち
10
日記のようにクマムシ愛をつづった本。どんな愛にも盲目な部分はあるんだなーと思いましたwそれだけ好きがあふれてました。自分が脱皮した殻をシェルターにしてそこに卵を産み付けるとか、弱いゆえの強みの話が興味深かった2017/09/20
vonnel_g
4
クマムシを紹介する一般書なんだけれど、著者の様子のおかしい研究者っぷりも十二分に味わえる好書。その辺にいて極限状態にも耐えられるのに飼育が難しいところに生物の神秘を感じる。2018/06/23
メイロング
4
こういった裾野を広げる系の紹介本がとても好きです。かわいいイラスト多用もハードルを下げてくれる。でも紹介されてるクマムシそれぞれに1枚ずつくらい写真はあってもよかったなあ。私も顕微鏡越しに目を合わしたいです。2017/05/12