宇宙を織りなすもの 上 時間と空間の正体

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宇宙を織りなすもの 上 時間と空間の正体

  • ISBN:9784794222305

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内容説明

「時間は流れるもの」「歴史はひとつだけ」「空っぽの空間では何も起こらない」という、私たちの時間と空間に関する“常識”は最新の物理学によれば、どうしようもないほど間違っている。
最先端の物理学は、いったいどのように私たちの“常識”を根底からくつがえしていくのか?
この世界の本当の姿は、私たちの常識から、どれほどかけ離れているのだろうか?
―世界的ベストセラー『エレガントな宇宙』のブライアン・グリーンが、物理学が明らかにした世界を語り尽くす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジンベエ親分

23
非常に分かりやすく丁寧に、しかも魅力的な文章で書かれているので、引き込まれながら読んではいたが、それでも理解しながら読み進めようとすると非常に時間がかかる。一般的な宇宙論の啓蒙書とはかなり趣が異なり、ニュートン以降、相対性理論ときて、普通は次に膨張宇宙の話になるところ、いきなり量子力学の話になる。本書は「時空とは何か」ということに焦点が絞られているため、量子力学やエントロピーの方が膨張宇宙より先に来るのかぁ。切り口も変わっていて、シュレーディンガーの猫の話などの説明はない。頭を振り絞りながら下巻へ。2016/11/21

kthyk

12
この書への感想は既に下巻で書いた。上巻の感想で書いておきたいことは著者が早々にショッペングラーの「西洋の没落」に触れたところだ。彼は隠れたパターンを露わにする包括的な原理をここから学んだという。その包括的原理を知ることの重要性。つまり、著者は物理学と数学を一変させる新たな原理を著作の目標としているという。建築そして音楽への個人的関心もまた同一で、人間的原理、その想像的世界は全て建築と音楽が語り続けている物語にある、というのが我が持論。著書の量子力学は欠かせない参考書となっている。2024/02/18

roughfractus02

5
物理学はニュートンを軸とし、力学ではマッハ、微積分ではライプニッツ、時間と空間ではアインシュタインへの試行錯誤的な仮説形成の歴史である。本書は、この4人の概念を概説し、古典力学の絶対的時空から非局所的な時空(伸縮する時間と空間)へ、さらに空間の対称性に対する時間の非対称性(時間の矢)へ進み、未来に対する相対性理論の決定論と量子力学の非決定論という物理学史に馴染む読者には見慣れた話題が続くかに見える。が、著者はこれらの話題を歴史的に概説せずに、代表的な実験のいくつかに立ち会わせるようにして読者に考察を促す。2018/09/09

ドラマチックガス

4
わかったような、わかっていないような。でもだいぶわかった気にはなれたかな。もうほとんど詭弁の世界で、「物理学者が認めている」から信じるけど、そうでなければトンデモ本として切り捨ててしまうだろうな。専門家に依存しないなんて、凡人には無理だ。上巻を終わってみて今のところの疑問は、未来と過去は物理学的には対称で区別できないとなっていたけれど、宇宙の歴史はビッグバンという起点と空間が広がっていくという一方向性をもっているとされているのはなぜか、ということ。下巻でわかるのかな?2017/11/17

hidehi

1
副題に「時間と空間の正体」、原著の副題に「SPACE, TIME AND THE TEXTURE OF REALITY」とあるように、”空間”とは、”時間”とは何かを現代の物理学の知見を基に問い直している。それが”現実を織りなすもの(THE TEXTURE OF REALITY)”なわけだ。物理法則の時間に対する対称性を考えると一方向な”時間の矢”がわからなくなる。そして一見その解になりそうなエントロピーについても、それが高くなるのはわかるが何故その前に低い状態になった・なっていたのかわからない。面白い。2021/10/17

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