内容説明
「時間も空間も伸び縮みする」という物理学の発見には、どういう意味があるのか?
「宇宙は膨張している」とは、宇宙の何が膨張しているのか?
あるいは「宇宙は一枚の膜かもしれない」「量子物理学を使ったテレポテーションが成功した」など耳を疑うような物理学の主張は、いったい何を意味する?
―現代物理学がたどり着いた成果は、私たちの時間と空間に対する見方を根本から変えてしまう。
「超ひも理論」研究者のブライアン・グリーンが現代物理学による探究の成果を、一望のもとに描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
26
見ているものは、ほんの一握り。宇宙を勉強していくとスピリチュアルなものもまた知らない宇宙の知らない作用なのかなと思えてくる。2023/06/15
ジンベエ親分
23
とにかくページ数が多い上に、巻末にびっしりと解説まであって、読み応えありすぎ(笑)。相対性理論の双子のパラドックスといって基礎中の基礎、みたいな話はそちらの巻末解説で書かれていたりする。下巻はインフレーション説からいよいよ超ひも理論の話。著者が超ひも理論を専門としているので、文章にも一段と熱がこもる。とにかく分かりやすく、楽しく読める文章。内容はもちろん難解極まりない話なので、すらすら文章を追うだけで頭に入るわきゃないが、この分野に興味がある人なら幸せな時間を過ごせることは請け合う。良書。2016/11/23
やまはるか
21
図書館本 あるものはあるという以上、ないこともあるのか。時間は宇宙開闢の前には存在していなかったようだ。まだはじまっていなかったのだ。はじまったからには終わりがあるに違いない。ならば、再度はじまることもあるだろう。時間自体が永劫回帰するに違いない。空間はどうか。まったく何もない無を形作る空間は概念に過ぎないのだろうか。概念としてなら宇宙開闢前にも時間はある。時間も空間もどうでも良いようなことだけれど、自分の存在を考える時、或いは自分の消滅を考えるとき知りたくなる。2024/01/12
smatsu
8
いやいや抜群に面白い。やっぱりこの宇宙不思議過ぎるだろう。なんでこんな世界が存在するのかホントに謎です。9章でヒッグスの海、10、11章でインフレーション理論、12章でひも理論、13章でM理論とブレーンワールド、14章以降で今後の宇宙論、時空論における検討課題の整理、といった内容。ある空間領域に含まれる最大エントロピーがその領域の体積でなく表面積に比例するってなんなんだろう?外の宇宙は実は書き割りでしたなんてことになったらどう反応したらいいんだ。ひも理論以降はさすがに数学なしで説明するのは辛そう2023/03/04
roughfractus02
6
ビッグバンは無からの始まりでなく、ヒッグス場の過冷却(インフラトン場)によって、アインシュタインの導入した宇宙定数である「斥力としての重力」が発生し、大爆発と膨張を起こすとされる。時間と空間という本書の主題に照らすなら、宇宙に始まりと終わりがないとしたら従来の時空概念を再考する必要がある。著者は物体、質料、エネルギーの運動で伸縮する時空が回転によって渦巻き、極小レベルでは距離や長さが計測不能となることを概説しつつ相対性理論から量子論に読者を促し、さらに時空が弦の振動で生まれるという超弦理論の仮説へと導く。2018/09/10
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