創元推理文庫 失踪者 上

著者名：シャルロッテ・リンク【著】/浅井晶子【訳】

東京創元社（2017/02発売）

• ISBN：9784488211080

内容説明

イングランド南西部の田舎町に住むエレイン・ドーソンは幼馴染みのロザンナの結婚式に招待され、ジブラルタルに向かって出発したが、霧のためロンドンのヒースロー空港で足止めされ、親切な弁護士の家に一泊したのを最後に失踪する。何があったのか？　五年の時が流れ、雑誌の元記者だったロザンナはこの事件をはじめとする失踪事件について、調べることになる。当時疑われた弁護士は何か知っているのか？　障害のある兄の世話に疲れたエレインは自発的に姿を消したのか？　ロザンナは友人の不可解な失踪事件の調査に次第に深入りしていく……。最後にあなたを待つ震えるほどの衝撃。作品すべてがベストセラーとなる、ドイツ一の人気作家による最高傑作！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[タツ フカガワ]

ジブラルタルでのロザンナの結婚式に出席するため、イングランドの田舎町からエレインがヒースロー空港に向かうが、濃霧のため全便欠航。エレインは親切な弁護士マークの家に一泊する。が、その後の行方が不明だったため、当時マークに疑惑の目が向けられる。5年後、16歳の少女が失踪、まもなく陵辱された死体で発見される事件が起きたころ、ロザンナは失踪者をテーマにした雑誌の連載企画の依頼を引き受ける。そこにエレイン生存の情報が。いまのところシャルロッテ・リンクにハズレなし。まさかあの人が犯人なんてことは……と思いつつ下巻へ。

2025/10/03

[のぶ]

まだ上巻を読む限りだが、全体がとても緊迫した空気の中が漂っている。ストーリーの基本は５年前に失踪した女性、エレインの事件を中心にした物語。霧で飛行機が欠航し、足止めされたエレインに、宿を弁護士に提供してもらった後に行方不明になった。５年後に元記者ロザンナが事件を調べる展開で物語は進む。作中に他にも殺人事件が描かれて、登場人物は誰もが怪しげで緊張感を切らさない。上巻では話の全貌は掴めないが、最後で明かされた驚愕の事実があり、この先どうなるのか？非常に期待の持てる作品になりそうで下巻に入ります。

2017/04/06

[Nat]

登場人物がみんなバラバラで、まだ事件の真相が全く掴めない。エレインは生きているのかいないのか。さあこれからというところで、下巻へ。

2022/11/23

[momi]

空港を最後に消えた「エレイン」あの晩…彼女に何があったのか？！「ロザンナ」は５年前に失踪した友人エレインの調査をすることになるが…次第に事件に深入りしていく！！怯える謎の女は消えた友人なのか！エレインと最後に一緒にいた弁護士…障害のある兄…娼婦殺人事件の犯人と思われる人物…気持ち悪い下宿屋の主人など…いろんな人物が絡んできます！！揺れ動く心を細やかに描かれていてひきつけられます！！この先、どうなるのでしよう？怯える謎の女はどうなるのー！？失踪した友人は！？ロザンナの家庭は！？ドキドキ。

2018/02/10

[Betty]

シャルロッテ・リンク二冊目。面白い作家さんで生粋のドイツ人ですが舞台や登場人物がイギリス。ドイツでは人気らしく、確かに読みやすく読者を惹き付けるストーリーテラーです。主人公ロザンナや失踪したの幼馴染みのエレイン。元カレから逃れビクビクと暮らしている謎の女性。パートを分け謎を追う展開は先が気になり上巻の残り頁数が少なくなったら下巻も一緒に持ち運ぶ程でした。

2017/04/22