内容説明
女医をめざす、勝気な“泣かない子”であった駒井淑子は、冬の八ヶ岳で単独行を試みて遭難しかかった時、若林美佐子と出会う。鎌倉彫の新鋭彫刻家として注目されていた美佐子は、無口ですぐに“涙ぐむ子”であった。死を覚悟した二人を事もなげに助け出した三人の男性登攀家(クライマー)に魅入られて、彼女たちは、ついに初の女性隊によるマッターホルン北壁登攀への挑戦を試みる……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@一箱古本市5/5
59
冬の八ヶ岳での出会いから岩壁登攀を学び合いマッターホルンへの北壁登攀に挑む淑子と美佐子。二人がロッククライミングにのめり込む様子に共感してしまう。岩壁に魅せられた二人の今後が気になる下巻へ投入。2018/03/21
大阪魂
55
マッターホルン北壁を女性だけのパーティーで最初に登った今井通子さん、若山美子さんがモデルの山岳小説!山好きな女子大生・淑子が冬の八ヶ岳であわや遭難、そこで鎌倉彫の職人・美佐子、2人助けてくれた佐久間、白瀬、杉山と出会い、下界戻ってから佐久間主催のジャグ山岳会で岸壁、氷壁の訓練を積んだ2人が北壁制覇するまでが上巻のお話。2人の練習とか氷壁挑戦とか読ませてもろて、岩壁、氷壁登攀がどんだけ大変かしみじみ実感!でも上下で北壁制覇かなっておもてたら上だけで制覇。下巻どないなるんやろ?2人の恋とかあるんかも楽しみ!2022/04/07
にし
45
『静』と『動』対称的に思われた二人の女性が冬の北八ヶ岳で出逢い岩盤登攀を通じザイルを組みマッターホルンの北壁に挑みます。男性が同じ挑戦をするとロマンや冒険という言葉が浮かぶのに対して彼女達の挑戦は『憂い』を帯びています。訓練中も登攀中も女性ならではの心の動きを感情的と捉える人もいるでしょうが…私は朝日を見て流す涙を美しいと思いました。対称的だと思っていた二人が実は似た者同士で表現の仕方が違うだけ。岩との掛け合いにも魅入られます。アイガー、グランドジョラスに挑む後編に続きます。2015/04/11
まーみーよー
32
新田次郎さんの自然の描写は素晴らしい。山が生き生きと浮かび上がってくる。情景描写が鮮やかでかなり昔の出版だけど色褪せない。女性パーティー初のマッターホルン北壁登攀に挑む淑子と美佐子の物語。二人にはモデルの方がいる。上巻ですでにマッターホルンに挑戦するということは、下巻はどうなるのだろう?2025/03/17
ichi
30
【図書館本】女性二人での初マッターホルンの北壁挑戦のストーリー。まるでノンフィクションのような描写であり、あっという間の読了。下巻ではどうなるのか?気になる、気になる…2016/08/10
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