内容説明
権十郎が江戸に帰った翌年、五代将軍・綱吉の死を追うように、反目しあった父は逝った。彼は五兵衛秀栄と名を改め、一家の当主となって新たな道を歩みはじめた。結婚を間近にひかえたある日、佐和口忠蔵の異変を聞いた五兵衛は、見えざる糸で佐和口と結ばれているのを知った。時あたかも、将軍位をめぐる紀伊家と尾張家の暗闘がささやかれ、いつしかその渦中に巻き込まれていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
77
どんどん面白くなってきましたね。江戸を離れていた権十郎が戻った翌年、父は逝去。権十郎も名を五兵衞と改め、新たな道を歩み始めたのには目が離せません。結婚直前に知った佐和口との絆、巻き込まれる将軍の位をめぐる紀伊家と尾張家の暗闘。色々ありながらも欲望に突き進む五兵衞。夢中になると突き進む性格なんでしょうね。年に似つかわぬ落ち着き、好まれる性格の持ち主ながら、憎み争いや情に流される人間臭さの狭間で悩むところが五兵衞の魅力だと感じました。徳川吉宗との関わりも出てきて、下巻も目が離せなさそうです。2016/05/31
優希
50
読む手が止まりませんね。権十郎が江戸に戻った翌年、父が亡くなるのは何かの運命なのでしょうか。権十郎は五兵衛秀栄を名乗り、家の当主としての道を歩み始めます。結婚したものの、女の悦びを知ろうとしない妻に不満を抱き、性欲を秘図に例えるのが何だかなぁと。そんな中で将軍をめぐる暗躍の渦中に巻き込まれていく。果たして五兵衛はどうなるのでしょう。2023/02/23
けやき
43
父が死んで家督を継いだ権十郎改め五兵衛秀栄。新婚生活に満足できない五兵衛は秘図を見ながら自分でも描くようになる。そしてお百合と逢瀬を重ね、八代将軍吉宗の暗殺を防ぐ役目を賜わるのだった。相変わらず面白い。下巻へ。2023/07/13
ぺぱごじら
18
『ひと』であることの生々しさは、誰しもが憧れる高潔さや威厳と、誰もが呆れ返り蔑む下劣さを併せ持つことと、その両方が『間違いなく矛盾なく同一人物である』ことだと感じるのです。主人公は類稀な剣士であり、歳に似合わぬ落ち着きと、誰もが好む人品を持ちながら、憎み争い、情に溺れること甚だしい俗物でもあります(笑)。だけどその両面の矛盾に悩まず懸命に生きている姿が魅力的です。話がようやく動き始め楽しみになってきた中巻の一言は『親子丼喰ってんじゃねえぞエロオヤジ』(苦笑)。2013-1382013/09/26
誰かのプリン
17
いよいよ題名に近い内容になって来ました。十年前、主人公が京に行くとき世話になったどこか怪しげな人達の正体が分かりかけてきた。面白くなってきたよ~。下巻へ、相変わらずエロい。2019/04/16
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