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内容説明
『季刊 怪』で長期連載された「神秘家列伝」の最後を飾るのは、「柳田國男」や「泉鏡花」といった、水木しげるが愛してやまない神秘家たち! 人生を楽しく過ごすための、水木流「変わり者」のススメ。「水木しげる漫画大全集」-半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
23
この下巻に取り上げられた人物は仙台四郎・天狗小僧寅吉・駿府の安鶴・柳田国男・泉鏡花・平田篤胤の6人。幕末好きで山田風太郎の明治物が好きな私にはどれも面白かった。仙台四郎と玉虫左太夫の交流。四郎さんはまさしく愛すべき妖精のような人。寅吉を巡る山崎美成と平田篤胤の争い。駿府の安鶴は神秘家ではなく名物男だが、狐と争っている。柳田国男という人も南方熊楠に負けぬくらい妙な人である。泉鏡花の変人振りは有名だが、漫画になった里見惇を初めて見た。ラストの平田篤胤は荒俣宏も登場する。私には篤胤はひたすら胡散臭い。2014/09/11
ぐうぐう
13
全集版『神秘家列伝』最終巻で取り上げられている人物、妖怪を研究した柳田國男や、怪奇趣味を文学として表現した泉鏡花、あるいはまさしく神秘的体験をしたとされる天狗小僧寅吉など、いかにも水木しげる好みの人選が成されているが、一番に水木らしさを感じさせる人物は、実は仙台四郎ではないだろうか。飄々と生き、本人は町を散策しているだけなのに、まわりが福神だと勝手に盛り上がる。その自然体の魅力は、水木しげると重なって見えるのだ。2014/07/23
とんかつラバー
5
仙台行った時にずんだシェイクに夢中で仙台四郎グッズを探すのを忘れてしまった。ああいう福の神的な人物は昔割といたみたいだけど、店の前を掃除してお駄賃がもらえたのって、おおらかな時代だなあ2020/07/13
あにこ
0
駿府の安鶴、仙台四郎はこれまで知らなかった。泉鏡花は、小説を何作か呼んで離れてしまっていたが、この列伝を読むともっと彼の著作を読みたくなる。■列伝に並ぶ奇人変人たちの生涯を一緒に眺めていると、心がフッと楽になる。もっともっと勉強したいなあ。仕事なんて、してる場合じゃないかもしれない。
景太
0
スウェーデンボルグにはじまって、平田篤胤で終わる『神秘家列伝』の下巻。人は常に死後の世界、霊の世界とつながっている。なかなか自覚できないのは、心の眼を見開き魂を解放しないからだと、やんわりと叱責されたような、そんな読後感だった。2019/08/01