七日目は夏への扉

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七日目は夏への扉

  • 著者名:にかいどう青【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2016/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062940443

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内容説明

学生時代の恋人・森野の訃報。初めて聞くはずのそれをわたしは知っていた。残された証拠から推測すると、森野は自殺したのかもしれない。それも殺人を隠蔽するために。死の真相をさぐるうち、わたしの一週間が崩れだす。火曜日の次の日は月曜日。次は水曜日で……。意味がわからない。けどこれだけは言える。あいつが死ぬのは七日目だ。なら、やるべきことは決まってる――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

39
妙にリアルな死亡事故現場を夢だと思っていた朱音の元にもたらされた、学生時代の恋人・森野の訃報。その死の真相を探るうちに一週間の時系列がどんどん崩れてゆく物語。朱音が何かに直面するたび意識が途切れ、気づくと曜日が前後する一週間。欠けたピースが次第に埋まってゆく展開で突きつけられる理不尽な呪い。一見サバサバしている朱音は、一方で大切な人たちのためならいくらでも頑張れる人で、繰り返さないために強引に運命を変えてしまうパワーには苦笑い。それで全てが解決するわけではないですが、生きているって大事なことなんですよね。2016/08/29

うまる

33
一週間をランダムにタイムリープする話。曜日をバラバラに経験するのに色々と繋がっていて、段々収束する展開が上手かったです。テーマが結構重めですが、主人公の熱量のおかげでその暗さを楽しめました。文豪が今風に小説を書いたらこんな感じかもしれないなと思いました。誰にでも夏への扉があると信じたい、そう思わせる大人の青春話でもありました。総じて面白かったのですが、結局のところ火曜の事件の原因が、タイムリープした事によって発生した行動にあるという、鶏が先か卵が先かみたいになってしまったのがちょっと残念でした。 2020/03/07

はるき

33
面白かった。タイムパラドックスに翻弄されながら、別れた恋人の命を救おうとする。会話文が長いし地の文も今風。何だかハリウッド映画みたい。上手くまとまっていると思う。2016/11/10

ましゃ

18
今日が死ぬのに最高の日だとしても。事故死した元恋人は殺人を犯したのか?殺人を隠蔽するための自殺か?悪意と絶望を断ち切るためにわたしは弾丸(言葉)を放つ、青春タイムリープもの。ミステリ要素は少なめ。一週間をバラバラにタイムリープしていく事で真相を知り未来を変えようとする本作。キャラが良くて読みやすかったんだけど、最後が駆け足すぎたのが少し残念。主人公が翻訳家という事もあってか文章が好きだった。『おかしなことに誰も彼もが死者に夢中だ。一度死ねば一生安泰ってわけだ』死者に敬意は払うべきだが大切なのは生者の方だ。2022/06/24

なみ

15
翻訳作家の美澄が、元恋人である森野の死の真相を探る時間旅行もの。他の作品と違うところは、森野が死んだ火曜日を中心に、過去と未来をバラバラに行き来すること。 はたして、森野が死の直前にとった行動の意味とは──。 主人公の美澄さんがとても格好良かったです。 あとおねロリ尊い。 文章もすごく好みなので、別の作品も読んでみたい。2019/10/27

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