生活人新書<br> つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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生活人新書
つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

  • 著者名:綾屋紗月/熊谷晋一郎
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • NHK出版(2016/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140883358

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内容説明

“つながらないさみしさ”“つながりすぎる苦しみ”――自閉症と脳性マヒというそれぞれの障害によって外界との「つながり」に困難を抱えて生きてきた二人の障害当事者が、人と人とが「互いの違いを認めた上でなお、つながりうるか」という、現代社会の最も根源的課題に挑む画期的な書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

63
アスペルガー症候群の綾屋と脳性まひの熊谷による「つながらない」と「つながりすぎる」苦しみを当事者研究(自分についての研究)で著した本。情報のインプット・アウトプットに問題のある2人の身体知で、つながらない・つながりすぎるという主観的なことを言われても、読み手にとっては想像するだけで、ああ、そうなんだという感じで受け止めるしかない。「つながる作法」でぐるぐるモード、すいすいモード、あたふたモードと命名しているのは面白いんだけどね。2017/10/09

ゆう。

43
アスペルガー症候群の診断を受けた著者と脳性まひの著者が当事者研究を通じて、困難を抱えながらも他者とつながるということはどういう意味を持つのかを考察した内容です。違いを認めたうえでつながりあうことの大切さを学べました。当事者研究は自分に対する研究ですが、治療の論理でも、運動の論理でもなく、研究の論理だとしています。客観的かつ科学的に自分のことを分析するうえで研究の論理を貫くことは研究であるうえでは重要だと思います。しかし、運動の論理をもう一度埋め込まないと研究が生きないのではという問題意識を持ちました。2017/07/06

けんとまん1007

42
まさに、今の時代に読むべき本。表面的なつながりばかりで汲々としている時代だからこそ、考えてみる視点が多い。自分も心がけているが、ゆるい関係性を、複数持つこと。その中で、自分を考えること。2020/03/14

ネギっ子gen

35
小児科医・熊谷晋一郎とアスペルガー当事者・綾屋紗月が「生きづらさを抱えた人が生きのびるための一助」を願い書いた本。熊谷は脳性まひ当事者。『リハビリの夜』でリハビリを受ける側の苦痛を語る。その当事者の言葉。<「介助される」と聞くと、ただ身を投げ出して相手にケアを任せるラクな行為だと思われるかもしれないが、実際はそうではない。介助とは不特定多数の他者に無防備な身体をさらけ出し、身体に介入し合う行為である。うまく連動していないと危険だし、怯えも伴う>という感覚や「変えられる部分の過大評価」への警戒感は大事なり。2019/10/22

nbhd

31
夏目漱石の「明暗」を読んで、これは「誰も私の気持ちなんかわかってくれない、と思う者同士のバトルもの」だなと思った。で、じゃあどうすればいいの?の視界を広げてくれるのがこの本。当事者としては「同質な仲間による密室的な息苦しさからも解放されたいし、分断された誰ともつながらない個にも戻りたくない」。著者は①抑圧されずに一次データを語れる場の制度的確保、②特定のメンバーが占有できない存在として構成的体制を位置づける工夫、と結論する。こういう当事者研究・ケア本で胸がうずくのは、僕もみんなも何かしらの当事者だからだ。2020/12/07

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