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内容説明
エンバーミング【embalming】――それは、遺体に防腐、殺菌、修復などの処置を施し、生前の姿に近く戻す技術。死化粧師(エンバーマー)間宮心十郎は、その技術を駆使して、遺されたものたちの心までも癒していく。死と再生をめぐる感動の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月子
32
無料だったので。エンバーミングの話なので仕方ないけど、必ず人が死ぬのが辛い…(´;ω;`)父親と息子の話が泣けました。家族や自分に何かあったら、エンバーミングしてほしいなぁ。2014/08/01
りりす
12
死化粧というものを、戦で勝ち取った生首を献上するときにするという印象しかなかったので、読む前は昔のヨーロッパあたりが舞台だと思っていたら、現代日本でした。突然の死を、エンバーミング(遺体を修復して衛生的にすること)によって、惨劇から悲しいけれど美しい人生の終幕に変えるというストーリーは感動した。ただ主人公の心十郎とヒロインのアズキには、どちらも共感度が低いし、特に好きとは思えなかった。「ペンギン燃やす」って、ペンギンは脂肪が多そうだからすごく燃えそう。2016/07/19
フルタワ
11
若きエンバーマーのお話。基本1話完結で、この巻は話の路線の提示と漠然とキャラを紹介したといった感じ。死体に関わる職業柄、仕事が終わると女を抱きたくなる衝動が爆発するという若干変態っぽさも交えつつ、人間ドラマが丁寧に織り込まれている。時計のおじさんとの職人語りの話が好き。2013/12/03
わたお
10
久しぶりの再読。三原ミツカズさん大好きです。遺体に防腐処理や修復処理を施して生前の姿を再現するエンバーマー、間宮心十郎が主人公のお話。現在の日本では火葬が一般的ということもあってなかなか受け入れられていないとされるエンバーミング。私もこの漫画を読むまで馴染みはありませんでした。でもこの作品を読んで、エンバーミングによって救われる気持ちもあるということ、死との向き合い方、故人を見送るということ、様々なことを考えることができました。基本1話完結ですが、どのお話も悲しく美しいです。2015/09/03
ちぇしゃ
8
ドラマにもなった大好きな三原ミツカズ作品。親友の突然の死とその顛末から疑問を持ち生み出されたというだけあって「大事な人を見送るということ」について短編連作形式で書かれています。大事な人を失うこと、自分自身を失っていくということ、消えゆく命の重さととらえ方、まさに対象喪失の「喪の仕事」についての物語。この作家は本当に短編上手。物語がずっと続く形よりも短編が連なっていく形で続いていくほうが上手だと思う。 物語がカタルシスへ至るまでの経過、台詞と、見せ方どれも素晴らしいので、是非読んでもらいたい作品のひとつ 2015/04/29