内容説明
明治22年、秋。東海道線で1人東京に出た世津は、静岡随一の格式と規模を誇る茶商・清華堂の箱入り娘であった。親の決めた許嫁を捨て、出入りの茶園の末息子・信吉とかけおちし、約束の宿で落ち合うはずだったが……。運命に翻弄され、求め合いながらもすれ違う2人の生きる道を哀切に描く長編ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともくん
49
令和の世も、明治の世も、愛し合う男と女は同じ。 求め合い、すれ違う。 男と女を結ぶものは何なのか。 どこで、どう結ばれるのか。 それとも、違う道を歩むのか。 世津と信吉の物語は、まだ始まったばかり。2021/03/02
roco
2
女性主役の平岩作品は鉄板です。奥ゆかしいだけでなくとても強い。時々無性に読みたくなる。2018/06/19
おばりん
1
女性の大河ドラマなんかないかな~で読みはじめました。ちょっとわくわく‥ふふふ2017/06/30
レンズマン
1
明治時代の話だけど時代小説のような趣があるなあ。茶相場って難しいのね。2013/02/07
Yuuko Mutoh
0
駆け落ちに失敗して許嫁と結婚したものの未亡人となり、老舗の暖簾をまもりつつ1人娘を勘当し…とおんなの不幸ドラマかと思いきや、茶相場と港を巡る詐欺や産業革命など男の野心も絡んで興味深く一気に3巻読めました。2015/06/10