内容説明
――世界中の争いを、なくしたい。そんなシンプルな夢を実現すべく、最強の召喚師を目指す天才の子どもたちが、地下施設『箱庭』へと集った。それが、『一五兄姉弟妹(きょうだい)計画』。天才の子どもたちには、それぞれの配役(うんめい)を記されたカードが配られた。『帽子屋』としてアルベルト。『ハートの女王』として城山京美。『チェシャ猫』としてビヨンデッタ。そして、『案内人のウサギ』として城山恭介。これは、もうとっくに失われてしまった時間の回顧録でしかない。しかし、『今』を語る上で決して避けては通れない。最狂最悪の未踏級『白き女王』と、彼女を召喚した少年。あの時、あの場所で、一体何が起きたのか。さあ、始めよう。全てを破壊し尽くした、『秘匿大戦』の物語を――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
21
世界から争いをなくすため、「箱庭」に呼ばれた15人が家族を目指す「十五兄姉弟妹計画」。その裏には「真の実力者」による「白き女王」完殺の目的があり、被験者の1人だった城山京介はその裏の目的に参加していた。しかし実際に女王に触れたとき「秘匿大戦」という破滅へ進み始める…。京介と女王の因縁を描く過去編。「十五兄姉弟妹計画」として前回登場のビヨンデッタも登場し、「家族」を作るという表の目的のために“お姉さん”ぶる姿は、こんな子供の頃もあったんだと愛くるしいね。大人達の横槍で「家族」計画が戦闘によるランク付けへと→2016/06/10
まるぼろ
20
今巻は過去に起きた出来事…、恭介と白き女王…メリー=アンとの関係が壊れる切っ掛けを作った「十五兄姉弟妹計画」の始まりから終わりまでを綴ったお話です。何ともやり切れないお話でしたが、恭介と白き女王、それとあの惨劇から生き残った主要人物ではビヨンデッタの胸の内が知れて良かったな、と思いました。誰が一番悪いのかと言えば歯車を狂わせた飽浦大咲なのでしょうが、あの時自身の事を誰にも打ち明けずに事態を最悪の結果にしてしまったと言う自戒の念が今の恭介を突き動かしていると知って、またやりきれなくなりました。→2016/10/22
真白優樹
13
秘匿された闇に消えた大戦が語られる今巻。―――それは壊滅した世界の物語。語られた真実はあまりにも残酷すぎて。恭介が願った小さな願いは顕現した女王によって歪み軋み、大人達の残酷な横槍によって壊されていく。あり得たかもしれない優しい家族の物語。だがそれすらも露と消え女王と恭介の思いは悲しいまでにすれ違いその間に深淵の谷にも等しき溝が刻まれる。実力者達は戦火の中で散っていき後に残されたのは希望を繋がれた恭介。再び立ち上がり悪魔と契約し反撃の準備を開始した恭介の行く先に待つものとは何か。 次巻も楽しみである。2016/06/11
ニック肉食
13
一五兄弟姉妹計画と秘匿大戦が描かれる過去編。こんな真正面からのド直球がつまらない訳がない。滅茶苦茶面白かった。というか鎌池さん基本的に過去編上手いよね。インテリの時も凄かったし。内容的には、女王が完全に完膚なきまでにヒロイン。ビヨンデッタ(幼)も可愛らしかったけど、女王が最後に全てを奪っていった感じ。もうね。まさに正ヒロインです。しかし次巻が俄然楽しみになった。恭介、ビヨンデッタ、アザリア、そして白き女王メリー・アン。ほんとうに楽しみです。ちなみに帽子屋さんのカマセ感が凄く好きでした。2016/06/11
しろ炭素
11
これは既に終わった過去の物語。なんというか、ボタンのかけ違えの悲劇って感じだった。女王は直接手を出してないにしてもそこにあるだけで人を狂わせるのやべー。人を殺さないと約束したけど、惨劇の中で約束を破ってでも恭介を守るということを決め、その結果ということだったのか。この惨劇を進めるきっかけとなった大人はクズかったが、他の大人達は皆いい人達だった。しかし、このかけ換えのない人達はもういない。恭介の行動が全部裏目となったか。いつもなら女王こええってなるオチが今回だけは女王メリーかわいいってなったよ2016/06/11
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