内容説明
生存のエネルギーを得るために、われわれの祖先は、「食べる」「動く」「息をする」という宿命的苦行を受け入れた。その時から、消化管などの臓器たちが大いなる進化を遂げた。現代のわたしたちはなぜメタボでこれほど悩むのか。どうすれば健やかで上質な長寿を得られるのか。目からウロコの体内のサイエンスを知れば、健康になる。
目次
序 人生の時計を早回しする体内連鎖
生―われらが伴侶ミトコンドリア
食―恐るべき「消化管パワー」
躓―ミトコンドリアの疲れと老い
慎―健康長寿への招待
鍛―ピンク・ミトコンドリアの獲得
蒔―人生のスイートメモリー
著者等紹介
伊藤裕[イトウヒロシ]
慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授。京都市生まれ。1983年京都大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科博士課程修了。米国ハーバード大学、スタンフォード大学医学部にて博士研究員。京都大学医学部助教授を経て06年から現職。高峰譲吉研究奨励賞など受賞多数。専門は高血圧、糖尿病血管合併症、再生医学、抗加齢医学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るんるん
28
メモ〔ミトコンドリア〕真核細胞の歴史→ミトコンドリアのエネルギー分子ATP産生→脂肪酸を取り込み有効に活用する働き→働きが低下するとその栄養源ブドウ糖脂肪酸が血液にだぶつき肥満の原因。ミトコンドリアの障害は臓器炎症メタボリックドミノにつながる〔ミトコンドリアの元気回復①〕ミトコンドリアを作り出すたんぱく質は長寿遺伝子の影響うける→長寿遺伝子は脂肪や糖のカロリー減によって増化〔回復②〕ミトコンドリアの7割は筋肉細胞にある→有酸素運動少し息があがる運動で筋肉を虚血させることでミトコンドリアの機能が高まる2015/02/08
月讀命
26
私達人間は、生きていく為に『食べる』『動く』『息をする』事によってエネルギーを得て活動する事が出来る。その様に進化してきた人間は、体内の消化器官を専門的にかつ効率よく複雑に進化させた。効率よくミトコンドリアを活性化させ、糖質、脂質からエネルギーを作り出し、身体の働きを良くする事により健康な体質を維持できる。現代人の大食や運動不足といった行動は、先祖から受け継いできた遺伝子に逆らうものであり、メタボリックから始まる病気の連鎖に繋がるものである。食べる。動く。イキ(息)をする=イキ(生)る事なのだから。 2011/09/10
shinjihm
10
ちょっと専門用語も出てきますが、簡単にいえば、僕たちは必要以上に食べ過ぎている、ということです。「なくなるべきものが存在し続けることこそが、メタボ、そして老化の大きな原因である」という文章が出てきますが、それだけラクに高カロリーの食料を口にできてしまうという現実があります。きちんとした知識を得てから行えば、食事制限も運動も長く続けられるものです。脂肪をためこまず、「食」というものと上手に付き合うためのノウハウが学べる本だと思います。2015/11/30
文章で飯を食う
8
少食が長寿に効くのは知っていたが、運動も同じ効果をもたらすとの事。ミトコンドリアを活性化させ、糖質、脂質からエネルギーを作り出し、身体の働きを良くする。また、活性酸素を無害化する酵素の産生も促すようだ。その運動もちょっと強めの運動が良いようだ。少食多動。昔からの智恵が証明されていくようだ。2016/09/28
Gatsby
3
メタボリックドミノの恐ろしさとミトコンドリアの大切な働きがよくわかった。さっそくカロリー制限に移る。ホンマかいな。2010/09/09
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