内容説明
歩むべき道が見つからずもがいている者よ、この本を読め!(作家・宮田珠己)
名著復刊! 伝説の「青春三部作」が現代に甦る!
二十三歳の松尾勇は、デパート業界の新聞や雑誌を発行している小さな会社の新米編集者。会社創業以来の人事異動によって配属された編集部で、『店舗経営月報』という、三十二頁、発行部数八百部という地味な雑誌を作っている。
勤め始めて約一年、会社が新橋から銀座のビルへと引っ越した直後、松尾に大きな転機が訪れる。前任者の突然の退社により、なんといきなり編集長になってしまったのだ! といっても部員は自分ひとりだけ。経験もなければ部下もいない松尾の悪戦苦闘の日々が始まった――。
椎名誠初めての新聞連載小説としても話題を集めた、自伝的青春小説の傑作がついに復刊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
29
昭和です。業界紙のことなど知らないことを知るのも楽しいし、飲み歩いて喧嘩しちゃったり、今では考えられないようなのんびりした感じがホッとします。沢野ひとしさんのさし絵も好きです。2016/08/11
まあ
6
コミュニケーション能力の欠落。人見知りは甘え。SNS、飲み会での他人との繋がり。とても生きずらい世の中ダナア。椎名誠の「銀座のカラス」はそんな僕を優しく包む。2016/06/26
Hisatomi Maria Gratia Yuki
5
20年ぶりくらいに読んだ。相変わらずおもしろい! 昭和軽薄体なんて言われたりもしたけど、この文体のオリジナリティったらない。単なる若造の会社と友達、少々の恋愛についての話なのに、なんでこんなにおもしろいのか。アオイホノオみたいに、何者かになる前の人たちの話だからだろうか。2016/08/03
ひ※ろ
0
★★★★★2022/09/17