内容説明
現在、水質汚染の主な原因は生活排水であることから、生活者である市民が水の汚れの実態を知り、適切な対策を講じることが求められている。また水質の簡易測定法が普及し、各地で市民による水質測定が行われ、そのネットワークが広がっている。著者は水環境の保全や修復のために市民が主体的に活動するようになった背景を受け、市民の活動をより発展させ、体系づけることを目的とし、「市民環境科学」を提唱し、本書の執筆を企画した。
目次
第1部 水環境における物質循環と人間活動(水の重要さ―環境における機能と役割;水の循環と人間活動の影響;水資源とその有効利用;水の汚れとその制御方法 ほか)
第2部 市民環境科学への招待―水環境の保全と再生に果たす市民の活動(市民環境科学とは;多摩川流域での自然保護活動の始まりと発展;婦人グループとの出会い―社会に開かれた大学をめざして;市民による水質調査ネットワークの広がり ほか)
著者等紹介
小倉紀雄[オグラノリオ]
1967年東京都立大学大学院理学研究科博士課程修了。専門は環境科学、地球化学。現在、東京農工大学名誉教授、理学博士。みずとみどり研究会など多くの環境保全に関する市民活動に関わる
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