内容説明
「逆説史観」の新たなライフワーク、第2弾。
『逆説の世界史』シリーズは、超人気ベストセラー『逆説の日本史』の著者による新たなライフワーク。待望の第2弾は、多神教信者の多い日本人には分かりづらい「一神教の世界」がテーマです。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教それぞれの「神」の誕生と「聖典」の成立にかかわる謎を解明しながら、現代まで続く民族・宗教の対立の深層に迫ります。
混迷する世界のニュースをより深く理解するために、「逆説史観」によって分かりやすく解説した必読の入門書です。
「ユダヤ民族差別を生んだ根源は『マタイによる福音書』」「ローマ・カトリック教会がタブー視するキリスト教の大矛盾」「ダンテの『神曲』がイスラム教社会で「禁書」となる理由」「シーア派とスンニー派の抗争とムハンマドの血脈」「聖地エルサレムは誰のものか」「十字軍遠征がもたらした憎悪の連鎖」「最大最強だったオスマン帝国が衰退した要因」「中東和平をこじらせる最大の障害」等々、日本人が知っておくべき一神教世界の基礎知識を解説。
『逆説の世界史』は小学館のウェブサイト「BOOK PEOPLE」で連載。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
29
クリスチャンでなくてもベースの聖書の知識は知っておくべき。これを読んでいかに西洋社会が聖書を重んじているかわかり、医学や科学でその用語が使われているか知る。お互い相容れない思想の根本ゆえ解決するものも解決できなかった世界史事項。再読必至。 資本主義の発展理由とイスラム教の未発展理由を知る。2019/09/16
Isamash
27
井沢元彦氏の2016年出版シリーズ第2巻。ユダヤ教、キリスト教とイスラム教の解説が中心で、十字軍遠征、オスマン帝国や中東戦争に触れられている。イスラム教に関して殆ど無知であったので勉強にはなった。また自分も含めて日本人は宗教に関して学校で殆ど教えられていないが、世界を理解するために大きな損失を招いてる様に感じた。井沢氏は、イスラム社会で近代化が成し遂げられなかった理由の一つに、イスラム教にはキリスト教と異なり契約の概念が無く、不測の事態も含めて神の御心のままという思想が有ると説く。日本人も同様で半信半疑。2022/03/15
シュラフ
21
「民はこぞって答えた。「その血の責任は、我々と子孫にある。」そこで、ピラトはバラバを釈放し、イエスを鞭打ってから、十字架につけるために引き渡した。」(マタイによる福音書)キリスト教国家において、イエス殺しとされたユダヤ人たちは当然ながら差別の対象となった。ユダヤ民衆が本当にこの文言を発したのかどうかは不明であるが、後世のユダヤ人迫害の根拠となったことは事実である。そしてその迫害の結果として、現代の解決不能なパレスチナ問題へつながっていく、きわめて罪深い文言と言える。言葉というのはなんと恐ろしいものか。 2021/10/17
ユウユウ
19
#読了 ところどころ興味深い記述はあるもわからない部分も多く残念。世界史自体が頭に入ってないのが難点だな。2021/07/01
誰かのプリン
18
世界三大宗教の説明は何とか?理解できましたが、中盤辺りから世界史の基礎知識がなければ理解出来ない部分もありました。また人物名も知識になければちんぷんかんぷん。 一から世界史の勉強が必要だと本書を読んでつくづく思い知らされました。2017/10/01