レジェンド歴史時代小説 粟田口の狂女

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レジェンド歴史時代小説 粟田口の狂女

  • 著者名:滝口康彦【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 講談社(2016/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062933957

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内容説明

伊達勢大軍による味方討ちで、神保隊三百余名は哀れ全滅する。伊達の権勢に遠慮した家康側は、この事件を闇にほうむろうとした。真相を知り、娘婿神保長三郎の無念を思いやる老女お勝は、ひそかに一計を案じて洛中の街頭に立ったが……。表題作ほか計7編、すべて大坂夏の陣を題材に、豊臣・徳川の交替劇を鮮烈多彩に描いた歴史小説集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかつや

6
短編7編。全て大阪夏の陣を題材にした小説。権謀術策、政治的思惑、野心、保身、親子愛、兄弟愛、等々、いろんなものが渦巻く戦場なだけに小説の題材もたっぷり転がってるもんだなあ。やはり武士の世界は理不尽で、一番上にいる家康はじめメチャクチャなことを押し付けてくる。下の者にできるのはせいぜい「無念腹」を切るくらいなもので、この切腹の作法はいくつかの話で度々触れられているけど、この本読んで初めて知ったよ。切腹って全部深くぶっ刺してるもんだとばかり思っていた。好きな話は表題作と「燃えなかった蝋燭」「国松斬られ」かな。2021/05/08

茶幸才斎

5
島津家に助勢を拒まれた高屋七郎兵衛の無念。主戦派から臆病者と蔑まれた大野修理亮治長の無念。伊達の味方討ちに散った神保長三郎相茂の無念。家康の叱責に討死を決意した本多出雲守忠朝の無念。千姫救出を巡り翻弄された坂崎出羽守成正の無念。実弟を大坂方に入れた宍戸備前守元続の無念。六条河原で処刑された国松丸の守役、田中六左衛門の無念。大坂の陣で豊臣家を滅亡させた徳川家康の露骨で強引なやり口は、敵味方を問わず、生きるも死ぬも名誉を重んじる誇り高い戦国の武士たちに多大な理不尽を強い、この世に幾多の無念の置き土産を残した。2016/11/28

青蓮

3
短編集。初読ですが、読みやすかったです。ぐいぐい引き込まれてしまいました。大阪夏の陣に関わる様々な武士達が、様々な理不尽の波に飲み込まれ懊悩し、やがて闇に葬られる…。鮮やかに描き出される色々な無念の形。 大変読み応えがありました。しかし、桑原水菜氏の某代表作が脳裏にちらつくのは自分だけだろうか?あれも無念を抱えた元武将だらけだったから、無理もないか。2017/06/04

路地裏のオヤジ

2
 大阪人としては家康の周到な権謀術数に憤りを覚えるが、それにまんまと引っかかる秀頼と淀君、そして周りのお付きが情けない。やはり勝てば官軍!2016/08/06

なし

1
短編集。国松切られ、孫よ悪人になれ、読みごたえありでした。2017/03/24

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