内容説明
偉大な師にして父親の親鸞に認めてもらおうと善鸞は東国行きを志願するが、父子の懸隔はかえって広がる。一方で最後の闘いの時も迫っていた。怪僧・覚蓮坊、謎の女借上・竜夫人、若き日に出会ったツブテの弥七、黒面法師らとの、永く深い因業が解き明かされる。そして、九十歳で入滅――。渾身の三部作、完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃとら
61
親鸞3部作、読了しました。ラストは90歳を超えて亡くなるまで。奥さんは親鸞を観音菩薩の生まれ変わりだと信じて、娘も父というよりは特別な人だと崇めていたが、親鸞は自分は念仏を唱えるだけで普通の人と何も変わらないと言っていた。あとがきに、五木寛之さんは、あくまでも小説親鸞です!と。でも、読み応えたっぷりでとても面白かったです🙏2019/03/28
ともとも
27
陰謀と過去の因縁、そして親鸞やその周りに起こる事件。 そして意外な真実と展開・・・ 佛教や宗教家親鸞、ミステリーと冒険活劇の要素がもあって、 それだけに人間の浅ましさ、そして運命の儚さということから、親鸞の念仏や、 人が生きるということは、どういうことなのだろうか? などなど深く考えさせられてしまいました。2016/09/16
マサ
18
最後まで一人の人間として描かれていることで、親鸞に心を寄せながら読むことができた。悩み多いままならない心を抱えながらも、晩年のおだやかな心境に安らぎを感じる。最後まで読み通すことができてよかった。2018/04/22
わたお
17
遂に完結。80代の親鸞はあまり活躍しなかったが、それでも悩み、後悔し人間的なところが書かれている。2017/10/31
gushwell
16
最後の巻も面白かった。聖人ではない人園親鸞を描いたことで、読者である僕もいろいろと考えさせられたような気がします。親鸞はいつ宗派を立ち上げるのだろうと思って読んでいたのですが、結局自ら宗派を立ち上げることはなかったんですね。専修念仏についてはよく理解できなかったけど、きっと科学が発達していない時代での人々の拠り所となったのが念仏だったのだろう。2022/01/13
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