内容説明
東京生存圏を飲み込んだ漆黒の霧。焔が最期の力を振り絞って行った魔術により、人類はその最深部に転移していた。だが、天使たちの行軍は止まらない。焔という最高戦力無しに、いかにして天使の軍勢と相対するのか――絶望に沈みかける人類。だがそれでも、純華は守るべき人々のために立ち上がる。そして人類は再び戦うことを決意した。生きるために。守るために。最期まで絶望に立ち向かい、未来を手に入れるために――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
θ(シータ)
77
「消え去りなさい。悪しき人々よ。貴方達が執着する不完全な生と共に」ついに人類vs天使の最終決戦の幕が下ろされる。人よ、人間よ、人類よ。諦めるな。立ち向かえ。抗いつくせーー未来を掴み取れ!!今までは規格外な力を持つ神代焔という人物がいたから何とかなってきた。では、彼がいないと何もできないのか?そんなことはない。その彼に憧れ、並び立とうとした、星河純華がいる。彼女がいてくれたから人類は希望を捨てることなく戦うことができた。その姿は神代焔と共に讃えられるべきもう一人の救世主に違いない。星四つ【⭐️⭐️⭐️⭐️】2016/07/27
ナカショー
16
完結巻。最終巻とだけあって非常にスピーディな展開で良かったです。もう少し続いてほしかったですけど、キレイにまとまってたので満足です。2017/05/10
晦夢
8
う〜む、最強ものとしてなんか中途半端な感じ。2016/06/16
藤崎
7
孤独な最強の背中を、力及ばずともなお追いかけるその強さが鮮烈なクトゥルフTUEEEシリーズ、4巻にして完結。今回は戦力的に絶望しかない戦いに、真っ向から抗う展開。そして強大な敵に対して絶望的でも絶望しない「人間の強さ」が、てらいなく描かれていて、本当に王道と言うか、これはまっすぐ見せるのが一番の魅せ方だとわかってる感じで好印象でした。でもミカエルは「もはや罪ごと滅殺するしか」みたいなこと言って全力攻撃してきたくせに負けたら「主は全てを許すよ!」とかもう何がやりたいのやら。そんな感じで、実に王道なお話でした2016/06/03
村人
6
新刊まで長い期間が空いていたおかげで全体の流れを掴むのに時間がかかった。日本政府がおかれたと焔を含めたキャラクターの細かい立場も記憶から薄れていたせいか面白さが半減。ただやっぱり、狂気染みた思考回路と行動原理をもったキャラクターの存在感が凄まじい。焔を抜きにした人類と天使たちの最終決戦に挑む策略も、あのノリは落第騎士の作者らしい展開で最高でした。2016/06/15