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内容説明
本書では帝銀事件の「犯人」とされる平沢貞通が、無実なのに虚偽自白に落ちたという無実仮説、また目撃者たちも平沢を見て、「犯人と似ている」とか、「犯人だと断定する」という目撃過誤を犯したという無実仮説を提起する。もし自白と目撃について、この仮説が心理学的に成り立つとすれば、そのこと自体が検察側の有罪仮説への「合理的疑い」となるはずである。本書では、こうした戦略で目撃と自白の供述鑑定を進める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
189
憲法には自白はそれを補強する証拠を要する…とあるにも拘わらず、裁判官も含め多くの人が平沢の自白を短絡的に有罪と結びつけてしまった。そこには「無実の人がこんな重罪を自白するはずない」という思い込みがあったようだ。しかし人は身に覚えのない罪を執拗に追及されると現実感を失い、楽になりたい一心で犯人を演じてしまうことがあるという。実際、平沢の他にも逮捕され自白した人がいた。本書は、虚偽自白へ陥っていく心理を詳細に解き明かしている。裁判の際こうした分析があれば冤罪は防げたのではないか。冤罪がなくなることを切に祈る。2025/01/26
sasha
5
物的証拠がないことだけで、私は帝銀事件を冤罪ではないかと思っていた。本書での目撃証言と平沢貞道の供述の分析を読んで確信を深めた。やはりあれは冤罪だったのだ、と。著者の名前をどこかで見た記憶があったのだが、甲山事件での目撃証言を分析した人だったのね。帝銀事件を平沢貞道の犯行だとするには相当の無理がある。そもそも平沢貞道には明確なアリバイがあったなのに、それさえも無視されている。無実の叫びも空しく獄死してしまったが、死後の名誉回復がなされるよう強く願う。2016/10/01
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