内容説明
私、岸森亜希子、三十二歳のOL。“極楽とんぼ”と言われながらも、自分のタイムテーブルに従って楽しく生きているうちに、自然にハイ・ミスとなってしまった。恋人はもちろんいるけれど、オトナの女ともなれば、すんなりゴールインとはいかぬ事情があるのだ……。結婚へのあこがれと不安が交錯する、さまざまな独身女性の心の窓の風景を、ペーソスとユーモアで描く長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nakanaka
65
30歳を超えた独身女性たちの恋愛事情を描いた作品。著名な作家・田辺聖子さんですが作品を読むのは初めてでした。主人公・亜希子を中心とした恋愛小説で関西人特有のユーモア溢れる会話が特徴的です。50年近く前の作品ですがそれを感じさせず、生き方や人生観といったものは人それぞれであることを改めて教えてくれる内容でした。テンポが良く気持ちの良い展開ですが、物語終盤ではしっかりと心に染みるような構成になっている点に作者の力量を感じます。「ハイ・ミス」という年のいった独身女性を意味する聞きなれない言葉に時代を感じます。2019/03/03
カニック
7
自分がティーンエイジだった頃の作品。確かに30歳を過ぎるとハイ・ミスと呼ばれてましたね。当時の翔んだOLの恋物語。2018/01/21
かすみ
1
寝床の上でサガンを読みながらチョコレートボンボンなんてかじっているのがすき。仕事をもって恋人もいて、でも結婚に焦ったりしないし、本気で男を愛して醜い女になったりしない、そう思っていた亜希子の心の変化を見守る小説。自分もハイミスでありながら、ハイヒールに真っ赤な口紅で隙のない彼女たちみたいにはなりきれない、どこか中途半端でボケッとしている自分を愛しているけど、心が弱ると自信がなくなるし勤めているのが辛くなる。1970年代だって、女の子の気持ちはほとんど変わらない。そこが田辺聖子のすごいところ。2025/09/04
ナイショ。
0
2009年以前。→売。
Haru
0
時代のギャップは感じるものの人間模様が学べていい2023/05/05
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