内容説明
徳川の治世が始まった頃。青年・平蔵は恋人のお登勢に支えられ、新しい美濃茶陶を生み出そうと修業を積んでいた。ある日平蔵は東庵という謎めいた僧侶と出会い、強い友情を互いに感じる。しかし、東庵には隠された顔があった。『板倉籠屋証文(いたくらろうやしょうもん)』から浮かび上がった意外な新事実を元に政治、芸術にかける男の野心、恋を雄大に描く長編時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
22
天下分け目の戦い。政治・経済はもとより、文化へも波及する”変化”。陶器。茶の湯の政治的意義が齎す隆盛。取り巻く人と金。様々な欲が渦巻く世界での一途さ。平蔵とお登勢。技と義、そして恋。目利きで試される己の哲学。平蔵の涙に込められた思いは深い・・・。故郷、先人への哀愁と復古への誓い!東庵との出会いが齎す運命は、下巻のお楽しみ!2014/12/10
ふぅ
8
なかなか入り込めなかった。徐々に文章に慣れてきたけれど…。時代背景が面白い頃なのでその説明が入ると、今どんな場面だったか分からなくなってしまって、平蔵、お登勢の行方が置いてきぼりに。でもこの時代にこんなことが?と知らない事が多くそちらが面白くなってきた。下巻へ2021/03/25