内容説明
「ほしみる」を探しだし焼き尽くせ──謎の言葉を遺し足利義満は死去した。放置すれば天下を逆(さか)しまにするという「ほしみる」の正体、そして在り処は? かくして、四代将軍・義持が、母親を人質にしてまで、その探索に遣わしたのは……誰あろう、主人公・一休宗純。だが、さまざまな怪異、苦難が、一休の前途を阻むのであった!──面白さ比類なし。朝松健の自信作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
辺野錠
4
主人公が明式杖術を操る一休宗純と言うのがそもそもユニークと思った。彼が探し求める「ほしみる」は天地がひっくり返るというから超常的な存在かと思ったらその正体は意外と手堅いものだったというギャップも面白い。敵の正体が最初に読んだ時は知らない人だったが今は某ゲームの影響で伝わりやすくなったんだろうかと思った。2019/08/31
ひーちゃん
3
以前読んだ一休シリーズは晩年の一休が主人公だったので、ホラー小説のような面白さだった。今回は若い一休なのでアクションシーンも多く、山田風太郎の忍法小説みたいな感じで、面白かった。このシリーズもはまりそう。2025/02/08
のぶ
1
電子2022/11/19
辺野錠
1
とんちは鮮やかで度胸も満点だけど杖術を操るから喧嘩が全くからっきしじゃなくって一級品で立川流どもとっちめちんな一休さんの物語。肝心の「ほしみる」は何か物凄く伝奇的なアイテムって思ってたからその正体が意外だった。いや、意外すぎるよこれは。一応これに出てくる蜷川さんは新右衛門さんのモデルになった人物だったのかー。敵の海尊も一応歴史上の文章に出てきて実際に不老不死説が唱えられてた人だったのね。こんなところからネタ引っ張ってくるなんて朝松健すげえ!と心底思いました。2012/01/13
ハル
1
朝松さんの一休物、処女長編。 相変わらずラノベ的で読みやすさ満点。 室町初期を舞台に、美男美女に魑魅魍魎が入り乱れてのアクションファンタジー。青年誌なんかで漫画化しても面白そうだな。 2010/11/24