内容説明
海賊の黄金時代、彼らの覇者として七つの海を暴れまくったキャプテン・キッド。彼が生涯をかけて世界各国に残した莫大な秘宝の謎は、今もって解明されていない――。時は幕末、西洋文明の嵐が日本を襲わんとする時、下北半島にアイヌ人の血を引く赤ん坊が流れ着いた。だが、この子の身につけていた剣こそがキャプテン・キッドの秘宝の謎を解く鍵であり、彼を波乱の渦の中へ落とし込むのだ。幕末・維新の時代の子、忍者次郎の半生を壮大なスケールで描くエンターテインメントの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
16
私が読んだのは、この角川文庫版でした。以前は文庫も1冊だったんですよね。 正統派の冒険小説でしたね。次郎、結構好きですよ。1985/11/09
ゆきなり
2
“未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん!”…と死の淵で奮い立った次郎は、初めは家族の仇を討つ復讐鬼となることが生きる目的だった。でも次第に、父親が自分に残したカムイの剣の謎を解くことに人生を見出そうとするようになる。刺客の忍者と死闘を繰り広げながら謎を解くため学問を身に着け、ついには日本を出て米国へ向かう船に…カムイの剣の謎に翻弄されながらも前進し続ける次郎の姿に引き込まれてしまう。そして奇しくも同じ船に乗せられた刺客お雪もまた、次郎と過ごすうちに人生の意味を問い始める。2人の物語がどう進むのか気になる。2020/10/27
慧
0
★★