内容説明
コンスコン寺院の攻防を制し、ひとまずは外敵を打ち払ったアトール公国第二公子レオ・アッティールは、依然残るアリオン、ディティアーヌ両大国の脅威に対抗するために動き出す。 民兵ばかりのアトールにおいて、常設軍たる親衛隊を組織、武装を整え練度をあげる。 その矛先は、アトール国内。王家に敵対的な有力貴族、ダーレンに向けられた。 「大事なのは、『速さ』だ」 速やかに国内を平定し、盤石な体制を築くべくレオは攻勢に出るが、思わぬ伏兵が待ち受けていて――!? 本格戦記ファンタジー、第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
33
烙印の紋章と同じ世界を舞台にした物語の三冊目。ヘイデンとの戦いに勝利したレオが、アリオン、ディティアーヌの脅威に対抗するべく動き出す話。今回は全体を通してレオや仲間たちの未熟さや様々な不利が大きく影響し、終始息苦しい展開が続くので読んでいてきつかったです。もがくことすら出来ないっていうのは本当ツラいな。ただ、ストレスが溜まる展開ばかりという訳ではなく、レオの才能の片鱗やクオンとセーラの旅、烙印の紋章と繋がりのある名前も出たりと、反撃へ向けた様々な期待をさせる描写があったので良かったです。次巻が楽しみ。2016/01/09
よっち
30
コンスコン寺院の攻防を制し、ひとまず外敵を打ち払ったアッティールが、依然残るアリオン、ディティアーヌ両大国の脅威に対抗するために動き出す第三弾。前半は両大国の会合で大物を相手に存在感を示しましたが、勢いだけでは続かずに足をすくわれて一転ジリ貧の状態。うまくいかない時期をこれからどう乗り越えるのか、今巻で打った布石と過去が明らかになったクオンの頑張りあたりがカギを握るんですかね。あれだけやっておきながら構う余裕がなく、釣った魚に餌をやらない状態になっているフロリーにも存在感が欲しいところ。次巻も楽しみです。2016/01/10
真白優樹
15
親衛隊を組織し、国内平定に出るも思わぬ伏兵に遭遇する今巻。・・・才能だけでは、運だけでは進めない。立ち塞がる流れと敵はもがくことすら許そうとしない。今回は国内平定に向け動き出すもどんどんと手詰まりな状況へと追い込まれていく巻となっており全てが未熟な事や運命の流れの不利さも相まってどんどん追い込まれていく回である。・・・確かに親衛隊が育つのを待ってたら遅かったかもしれないがここまで追い込まれるとこの後どう逆転するかが気になってくる。さて、どうやって逆転するのかこの先。戦力は揃うのか。 次巻も楽しみである。2016/01/12
尚侍
14
面白かった。最近のラノベにしては珍しく主人公がかなり不利な状況に置かれていますが、その状況を打開する伏線がいい感じに盛り上がってきているので、続きが楽しみです。前後編のラノベはよくありますが、これだけいいところで引くというのもこれまた最近のラノベにしては珍しいので、このあたりの見せ方はさすがベテランといったところでしょうか。次回は一気に物語が進みそうな感じなので、続刊はなるべく早く出て欲しいです。2016/01/18
たにやん
12
シリーズ3作者。コンスコン寺院を巡る攻防を解決し宿敵であったヘイデンを撃ち破ったレオ。アリオン、ディティアーヌに対抗する為に動きだすのだが・・・。1、2巻と強かに事を進めていた印象があったが、今巻では一転して不利な状況に陥ってしまう。レオの窮地を救うべく動きだしたクオンがどうなるのか、いい所で3巻が終了。早く続きを!2016/01/24