内容説明
おじいちゃんの家に預けられた男の子・シュプルは、近所に住んでいる少女アロワと一緒に立ち入りを禁止されている物置部屋へ。そこで一つの大きな木箱を見つけ出す。 「この箱はおじいちゃんの宝箱だ！」 しぼんだ風船、白い粉のはいった瓶、小さいスコップ――。おじいちゃんの宝物を手にしたシュプルがおじいちゃんに成り代わって、宝箱の中の宝物にまつわる話を、おじいちゃんに話して聞かせる新しい形の短編連作。 第10回小説大賞選考委員奨励賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TSUBASA
9
冒険者ムルカが活躍する本が大好きなシュプルは、母が畑仕事の最中ちょっと気難しいおじいちゃんの家に預けられる。ある日物置部屋で見つけたおじいちゃんのガラクタ箱は、想像力豊かなシュプルにとっては無数の物語が詰まった宝箱だった。その中身一つ一つが持つ冒険を夢想しておじいちゃんに語りきかせ、おじいちゃんもまたシュプルのおはなしを楽しむのだった。好きな登場人物と一緒に冒険する姿は男の子なら誰でも夢見るもの。想像力豊かだった時分を思い出してほっこりしました。2015/09/17
こずえ*プロフィール必読
4
主人公のシュプルがおじいちゃんの宝箱から出てくる物から想像を膨らまして作った話が4つ。どれもほっこりするようなのばかりで読んでいて楽しかった。特に「愛の言葉」が一番当たり。物語としてこういう恋愛物が好き。シュプルの想像力には驚かされた。2014/03/05
月見里
4
おじいちゃんと孫のほのぼの話。短編が連作で続くので読むのが楽。孫が語るので童話風。そしてハッピーエンド！淋しいときとかに手元にあると慰められる本です。おすすめ！2010/10/28
ソラ
3
【読メ登録以前読了作品】2006/09/17
遠野空
2
素敵なお話です。おじいちゃんの優しさを感じます。2024/08/28
