集英社文庫<br> わが人生の時刻表 自選ユーモアエッセイ1

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集英社文庫
わが人生の時刻表 自選ユーモアエッセイ1

  • 著者名:井上ひさし【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 集英社(2016/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087472523

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内容説明

現代の戯作者・井上ひさしが30年以上にわたり書きついだエッセイの中から、とりわけユーモアに富む珠玉を取り出し一冊にまとめる。人生の転機になにをしでかしたか? 時代を映す鏡は本当は何処にあるのか? なにげなく使っている日本語の意味は? 文字通り抱腹絶倒体験の中から幾多な「世の中」が見えてくる。エッセイで綴る鬼才の半生。

目次

第一章 パロディ志願(パロディ志願
喜劇による喜劇的自己矯正法
シェイクスピアは海である
芝居の趣向について
ニセモノへの賭け
涙ながらに浅草を語れば
わが言語世界の旅
意味より音を
わたしにとっての戯作
藪原検校
二通の手紙
軽演劇の時間)
第二章 わが人生の時刻表(監獄入りを果すまで
改名は三文の得
原稿遅延常習者の告白
わが人生の時刻表
NHKに下宿したはなし
わがアイデア母さん
私の道元禅師)
第三章 淋しい餓鬼大将(接続詞「ところが」による菊池寛小伝
作曲家ハッター氏のこと
昭和二十二年の井伏さん
魯迅の講義ノート
池波さんの振り仮名
淋しいという基調音
カナシイ夜は「賢治全集」
忘れられない本
風景はなみだにゆすれ
淋しい餓鬼大将
病院渡り者
捨て子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまねっと

8
井上ひさしの長短あらゆるエッセイをまとめたもの。特にユーモアを交えたのを厳選している。中でもNHKに下宿する話と母親のあれこれする話が面白かった。 井上ひさしという名前にするに至った話なぞはかなり面白かった。 流石厳選されたエッセイであると思ったが、少し真面目すぎるとも思ったな。 もう少しページ数を減らしてくれたらもっと気ままな本になったと思うが。それは僕だけだろう。2022/09/03

くら

0
ユーモアエッセイとあるが、「ユーモア」には色んなものがあるようで、単純に想像したような、クスクス・ゲラゲラ笑えるようなものは少なかった。むしろ前半は、論文のような真面目な内容だったので意外だった。昔の浅草の様子は興味深かった。NHKに勝手に住んでしまった話など、昔の日本のゆるさが色々垣間見えて、面白かった。2015/10/18

緑色と風

0
収められているエッセイの中で、「私の道元禅師」「淋しい餓鬼大将」がいい。前者では、著者の養護施設での体験から親身になって世話をやいてくれた修道士に感謝しているのだが「私の信じているのは、あの修道士たちの作った一枚の菜っ葉は、聖書やキリスト教にまさり・・・・・私にとって、宗教は、教養より人なのだ」といい、後者では子供の頃にいじめられたガキ大将が中年を過ぎて仕事関係でぺこぺこしている姿を見て「働かなくてはならないということは、なんと人間を小さくしてしまうのだろう」という。なんと身につまされる一文だろう。

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