電撃文庫 インテリビレッジの座敷童(9)

著者名：鎌池和馬【著者】/真早【イラスト】

KADOKAWA（2016/02発売）

• ISBN：9784048655644

内容説明

やあみんな、陣内忍だよ。みんなはバスト98センチの黒髪美人をどう思う？　いやっはー！　縁のやつが俺の恋人になりましたー!!　……まあそいつ、人類滅亡の元凶なんだけどな。　チゾメノザシキワラシ。赤い浴衣を好んで着ていたぐーたら妖怪の、真の姿。青行灯が起こした戦争とも、呪の起こしたゾンビパニックとも違う。世界を静かに、本当に静かに、でも確実に焼き尽くしていくモノ。　でも仕方ねえよな。相手が何だって見捨てる訳にもいかねえ。なんたって、縁は俺の恋人なんだからさ。　どうやら世界ってのはほんとに終わるらしい。けどやるだけやってみるか！　最後の大番狂わせってヤツをな!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Yobata]

縁と恋人同士になった忍。しかしその幸せの時も束の間、運命を司る,破滅のチゾメノザシキワラシの力が世界を席捲し、終末が近づいてくる。世界の崩壊を止め、愛する人を守るため、忍は最後の壁に立ち向かう…。インテリビレッジ完結。長編ものの鎌池作品で完結したもの初なんだねwゾンビパニックの後、晴れて恋人になった忍と縁は激甘で…というか縁の乙女が全開だったけどそうは問屋が卸さない。外では大量消費の金融崩壊社会になり、滅亡へのカウントダウンが…。そんな世界から愛する縁を救う為に忍が決断したのは忌み嫌った｢パッケージ｣。→

2015/12/10

[Susumu Miki(Dik-dik)]

最終巻。「完結!! ちゃんとした長編シリーズを明確に自分の手で閉じたのはこれが初めて、かな？」（あとがきより）…っておい、ちょっと待てマジかい(笑)。5巻をはじめ、本シリーズはあとがきにもある通り実験的な要素がたくさんあったと思います。前巻があれだったんで本巻でどうかと思ったら、またずいぶんひどい状況になっていたものですね。面白かったです。「堂々完結」と言って良いと思います。おつかれさまでした。

2015/12/14

[神太郎]

かまちー初のシリーズ完結作。チゾメノザシキワラシというかそれを媒体にして現れた盛者必衰という運命論という概念との戦いってどうするんだ？！って感じの内容なのに収める所に収めるとは。恋人を救うために本来は禁じ手のパッケージを作成しようってのが忍らしい。確かに思考は並行世界のパーフェクト忍とほぼ同じ方角なのだが方法論は全く別ってのも面白い。楽しませてもらいました。本当に末永くお幸せに！

2024/05/10

[藤崎]

陣内忍最後の事件にして完結巻。冒頭から「せっかくくっついたんだしせめてちょっとくらいいちゃラブ日常展開させてくれよぅ！」みたいなノリを世界ごとまとめて試練に叩き込む展開。そして最終巻にふさわしく、登場人物全員集合・・・を超えて、まさかのパーフェクト忍まで再臨で全世界どころか全時空全可能性全集結の大盛り上がり。つーか可能性の話とはいえ「ここだけは迂闊に信用できないんだよなーあいつ！！」が本当になった世界があって爆笑した。さらにラストはきっちり２人のお話として締めてくれて、実に見事な完結でした。お疲れ様でした

2015/12/13

[sskitto0504]

鎌池さんがどのように話を終わらせるのか、まだ続く感じで終わるのかなぁと思っていましたが、かなり綺麗に終わりましたね。忍、最後までよく頑張りました。それにしても鎌池さんは終わらせる場合もすごくうまいですね。さすがです。

2016/01/15