内容説明
〈二十六歳で自ら命を絶った、天才童謡詩人・金子みすゞ〉 素人探偵・一尺屋(いっしゃくや)遙(はるか)の友人で作家の八追(やおい)純平は、金子みすゞの取材で山口県の仙崎を訪れた。だが、彼を待ち受けていたのは、顔を切り刻まれた死体や水槽状態になったホテルの一室に浮かぶ女の死体だった。事件を解く鍵は二十年前に起きた悲惨な事故。満を持して登場した一尺屋が、真相に挑む。長編恐怖ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やいとや
2
文庫版で再読。「詰まらなかった」という記憶しかなかったが、読み返しても駄作。何もかもが中途半端で、ひたすらに怠い。キモである「水槽密室」だが、ホテルの一室をぬるま湯で満たすって、普通に不可能。目張りしたから大丈夫って、気密性良すぎて逆に酸欠とか心配になる。しかも凍らせた死体を溶かす為って、警察の検死舐めてんのか。ま、作中の警察は分からなかったみたいだがね。当時流行り物の多重人格も如何にもご都合だし、金子みすゞの見立ても意味ないし、只々作者が頭で組み立てた設計図を説明された状態。一尺屋も魅力皆無だしね。2025/11/18
kagetrasama-aoi(葵・橘)
1
一尺屋遥シリーズの第五作目。”金子みすゞ”の名前に惹かれて、結構期待して読んだんですが、後味悪過ぎでした。司氏の作品は、何とも言えない後味の悪さとモヤモヤが特徴なんですね。動機は納得出来るような出来ないような、微妙な気持ちになってしまったし……。”金子みすゞ”の童謡の見立て殺人になっているんですが、それもなんだか中途半端な印象。一尺屋が登場する作品、あと一冊あるので、最後の作品に期待したいと思います。2016/10/29
Tetchy
1
正直、私はこの一尺屋遙という探偵に全く魅力を感じていない。特徴を持たせようとして、あまりに作りすぎたキャラクターだと思ってしまい、なんだか出来の悪いマンガを読まされているような感じがいつもする。で、内容はというと、いやあ、これもまた作り物の世界だなぁと悪い意味で思わざるを得ない事件だった。さらにその作り物の世界に面白みがないのだ。不可能趣味を形成する諸々の事象が、物語に無理を感じさせるだけになっている。こういった小説作法に関する無頓着さが、私をして司氏の評価を貶めさせている。2009/11/09




