内容説明
因縁ある宇宙海賊ジャックの復活を知り、行く手を阻まんとする銀河中央星系連合の最新鋭艦隊。しかも今回の彼ら連合艦隊の目的は、かつてジャックの部下であった海賊アレックスたちと同じ――ジャックを育てた伝説の“笑う大海賊”が、銀河のいずこかに遺したという秘宝を探し当てることだった。“笑う大海賊”亡きいま、宝の正体と隠し場所を知るのはジャックただひとりなのだ。圧倒的火力を誇る連合艦隊を前に、ジャックは一匹狼ぞろいの名うての宇宙海賊たちを呼び集め、ある提案をする――。大宇宙の海に繰り広げられる、圧巻の宇宙戦闘劇！ 現代スペース・オペラの会心作。／解説＝佐藤竜雄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
64
笹本祐一お得意の、現代日本の女子高生がいきなり高度なメカを乗りこなしてしまうラノベですね。『もうすこしです』。前巻でなし崩し的にカムバックした宇宙海賊ジャンピング・ジャック・フラッシュとともに伝説の海賊の残した秘宝を追い宇宙に出た主人公・唯佳。銀河連合艦隊と海賊たちを巻き込んだ三つ巴の財宝争奪戦の行方やいかに？緻密なメカの描写や宇宙戦闘の描写は見事ながら、登場人物のノリがとっつきやすいともいえる反面彫り込みが浅い印象。個性的になるべき海賊たちを活かすにはもう一冊ぐらい必要だったんじゃないかな？2016/04/29
ユメ
38
友達のホームステイに同行したふりをして、ジャックと共に海賊航路の果てに笑う大海賊の秘宝を探しに出た唯佳。行動力溢れる唯佳が、ジャックに宇宙のいろはを教わって、宇宙船を操縦しちゃうのが小気味いい。でも、彼女はたしかにスキルが高いけれど、元は女子高生なのだということがちゃんと感じられる描写が挟み込まれているのも好印象。放り込まれたシチュエーションがSFだけれど、ヒロインは普通の少女というのにぐっとくる。笑う大海賊の秘宝は、奇蹟のノウハウ。それを唯佳がどう使ったのか、その結末もよかった。星の舞踏会に拍手喝采。2017/04/17
くたくた
25
敵役のヴィンが終始敬語調なのが、結構好みである。イメージ的には歳喰ったメックリンガー（より、やや人が悪い感じ。）白髪のじーさんとおっさんが少年のようにやり合ってる（但し超弩級戦艦VS突撃上等の衝角付き海賊船（笑）のがなんか可笑しい。ああもう、スペオペの真骨頂。これ、ほんとに新刊の頃に読みたかったよな〜。ラストが想像以上に神頼みなのはどうなのよ、と思わんでもないが、これ、他に収めようがないよな。仕方ない。2019/08/20
びっぐすとん
15
108円本。「地球編」に続いて。唯佳、よく夏休みの間に戻ってこれたな。全体的に現在のSFからみるとかなり荒削り。女の子を活躍させたかったんだろうけど急成長し過ぎ。でもアホ毛の女の子にしたら今でもウケるかも？セリフ回しもクサ過ぎて時代がかっちゃってる。もうロートルなんて死語だよ～若い子はわからないよ～アタシは解るけど～。とにかく全然宇宙を感じない。ほんとは太平洋上じゃないの？皆地球人の名前だし。「星のダンスを見においで」という題名は良かったけどな。秘宝の仕組みがよく解らない。ドラゴンボールの神龍みたい。2018/09/11
ノリピー大尉
13
18年間の沈黙を破り、ジャックが宇宙に戻ってきた。かつての仲間の宇宙海賊たちを糾合するジャックの行く手に立ちふさがるのは、銀河中央連合の大艦隊。圧巻の戦闘シーンと不思議と軽いキャラ達のアンバランスが妙味。アニメ化するなら是非観たい。2016/01/31
