内容説明
ロンドン滞在中の15歳のアメリカ人少女ケイティは、ある日従兄弟のコリン、その友人のトビーとともに、マダム・タッソー蝋人形館へ出かけた。そこで1888年に起きた切り裂きジャック事件の展示を目にした彼女は、自宅に肖像画のある先祖のレディ・ベアトリクスがこの事件の最後の犠牲者であったことを知る。蝋人形館に展示された願い事が叶うという「ロンドン・ストーン」に、事件のことを考えながら触れたケイティは、そのまま1888年、ヴィクトリア朝のロンドンにタイムスリップしてしまう…。B・フランクリン賞新人賞!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
29
ディクスン・カーの孫娘のデビュー作というのに、まず野次馬の血が騒ぎました(笑)。 そして「切り裂きジャック」「タイムスリップ」「ヴィクトリア朝ロンドン」とくれば大好物、読まずにはおれません! 主人公が『CSI :科学捜査班』ファンの15 歳のアメリカ人少女ケイティなので、突然タイムスリップしても前向き、環境にもすんなり溶け込んでいるあたりはラノベっぽいかな。 ケイティは歴史を変えずにご先祖様を助けられるのか、切り裂きジャックの正体は誰なのか…いろいろ読みどころがあって面白いです☆2015/08/24
geshi
23
かのジョン・ディクスン・カーの孫、という期待値のハードルはさすがに高すぎる。切り裂きジャックの魔の手から先祖を守るために奔走する少女のタイムトラベルもので、あくまでヤングアダルト向けのエンタメ作品。しっかりとした知識に支えられたヴィクトリア朝時代の描写は目の前に広がっているようで、きらびやかな所も闇に埋もれた所も分け隔てなく書いているのが好ましい。主人公のケイティと一緒になってカルチャーギャップを感じながら、この時代を楽しめる。2015/10/05
のざきち
9
ディクスン・カーのお孫さんのミステリがあるのを最近知りました。それが本書。勿論作家としての個性は違うとは思いつつも、偉大な祖父の名を襲名した以上それなりの内容を期待してしまいます。切り裂きジャックの跋扈する1888年のロンドンにタイムスリップしたケイティ。連続殺人を止めることができるのか...作品の感想は下巻読了後に。2020/07/07
えいなえいな
6
図書館でこの本を見つけた時、あのディクスン・カーがこんな話を書いているのか!?と驚いて読んでみることにしました。読んでみるとスタバやらハリー・ポッターやら出てきて、さすがにこれは違うだろと思ったら孫娘だったのですね。軽快な文章と短めの小節で読みやすいです。最近は翻訳も分かりやすくなっているのかもしれません。感想は下巻を読んでからとします。2024/11/08
よきかな
5
15歳の少女ケイティが1888年ヴィクトリア朝のロンドンにタイムスリップ。切り裂きジャックの犠牲となった先祖の女性を救うために事件を追う。ヴィクトリア朝の生活が現代っ子らしい生き生きとした目線で語られており、時間旅行の楽しさを味わえる。ダイアゴン横丁で大興奮のあたりは微笑ましい。本来の歴史で殺されている人を助けようとして行動しているのでその辺りのタイムパラドックスはどう決着させるんだろう。とりあえずCSIを見ているからって犯罪捜査はできないだろうとヒロインに突っ込みたい。2015/08/03
-
- DVD
- セント・オブ・ウーマン/夢の香り
-
- DVD
- ひとりぼっちの青春