内容説明
最強の難敵あらわる!
シーラとスペインの命運は?
第二次世界大戦下、シーラは祖国スペインの危機を救うためにマドリードでスパイ活動を始める。そんなある日、ナチスドイツのスパイと思しき人物の調査のため、リスボンに派遣される。謎の男の正体は?彼が口にした〈オオカミの涎〉とは何なのか。息詰まる諜報戦を制するのはどちらか。NHK海外ドラマの原作小説、ここに完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
41
ドラマもあと少しを残すのみ。確かに全篇通してシーラのみならず、出演者の大半が「情熱」のドラマだった。もっとも画面がよくできていることから、バックの情景や出演者の容貌が先に脳裏にインプットされたことが大いにあるのだろうけど。下巻を読み終えると「縫い目のあいだの時間」が持つ意味がよくわかる。NHK的には「解りにくいだろう」から「情熱の・・」にしたようだが個人的にはこのほうが縫子のキャラが立ち、「大人しい庶民の女」が職業を持つことにより、矜持を確たるものにしていった経過が摑めてよかったかと思う。2015/09/02
みろ
9
素人情報員にしてはかなり危ない橋を渡っているんだけどいいのか?とハラハラする最終巻。元婚約者と再会して厳しい話をされたり、とっさの行動で危機を脱したりと盛りだくさん。マーカスについては思ったとおりの人物だったのがちょっとうれしい。スペイン近代史に興味をひかれたシリーズでした。2016/03/31
あいくん
8
☆☆☆イギリス側のスパイとなったシーラはモロッコ人のドレスメーカーとしてドイツの情報を収集します。 店の客が口からこぼす情報をイギリスに渡します。 シーラは秘密情報をスケッチブックに暗号で記します。 なにがあってもスケッチブックはなくしてはいけません。 駅での逃走もスリリングです。 シーラは1945年までスパイとして活動を続けました。 戦後も生き延び、何十年か経って、過去を振り返るという設定でこの小説は書かれています。 2017/07/27
よしひろ
6
文脈がすでに焦げるような情熱に満ちていた。スペインはモロッコと関わりが深いのだと感じた。2016/02/09
pino
6
ドラマもあと2回を残すところなのにどうしてもラストが気になって「下」を購入。で、やっぱりもっと以前から読みたいと「中」→「上」と結局全巻購入してしまいました。Kindleやばし。続き読みたさに早めに飲み会を切り上げちゃうほど面白かったです。読んでみて思ったのはドラマが非常によくできているなーということ。文字と映像とが相互に補完しあって、雰囲気たっぷりの世界観にどっぷり浸かって、ああ、楽しい読書タイムでした。2015/09/24