内容説明
ヒトの目で綴った魔都見物記「大江戸紹介録」が評判を呼び、大首の親方も認めるかわら版屋の書き手となった雀。ここで生き直すんだ――元いた世界のすべてが消えた。そして憎しみも去った。いつの日か雀が、異界を、そして親を恋しく思う日は来るのか。雀の過去が明らかになる「異界より落ち来る者あり」後編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
102
元の世界に戻ってやり直すではなく、大江戸でゼロからのスタートを決意した雀。生きてるからこそ感じられる自然の美しさ。それに涙を流す雀は、元の世界でひどいことをしてきたかもだけどキレイな心の持ち主だよ。人間だからこそ大江戸を客観的に見れる事を知った。自分の書いたものがかわら版になる喜び様に思わず頬が緩む。役者蘭秋と出会い、蘭秋の迫力ある芝居に興奮したり。ある日蘭秋の仲間が殺された?!まさか蘭秋の好きな百雷と三角関係でもあるのか?!日々新しいことを経験し、たくさんの出会いと感動に雀の成長に大いに期待できそう。 2018/11/10
優希
66
前巻が現代の物語だとしたら、こちらは過去の物語といったところでしょうか。新たな世界での始まりは元の世界の全てを消し去るかのように流れていくのが刺さります。ただ、今いる世界で歩んでいくしかないのでしょうけれども。2018/04/04
再び読書
64
雀の前世から始まる序章に少し戸惑った。結局次のスタートに向けたつなぎの巻に感じた。他のシリーズほどうまくのめりこめないが、ゆっくり読み進めていこうと思います。大江戸でも性の問題が出てくる事に少し違和感を感じる。そもそも性がある事自体が、不思議な感じ。2015/03/02
kishikan
61
何度も同じ話になっちゃいますが、やはりシリーズものの2作目は切れがなくなるのかな。1作目は過去(大江戸)に突然舞い降り(タイムワープ)てしまった雀が見る大江戸の町や妖怪(住民)の様子が活き活きしていたのにね。確かに、本作はこの物語の起点、つまり雀の過去に遡った話は香月さんの狙い通りとても興味深く面白いのですが、軽過ぎる展開が勿体ない、かな。YAなので本格時代物を望んではいませんが、巻末の用語辞典など素敵なタイムトリップ話が山もりなのだから、時代描写や事件の組み立てなど、次はもう少し凝った展開を期待します。2012/10/09
財布にジャック
61
この巻では、雀の過去がわかるエピソードがたっぷり読めて良かったです。てーまぱーくみたいな大江戸城も見てみたいし、それに美味しそうなうさ屋のお弁当を是非食べたいものです。しかし、何と言っても極めつけは、最後に鬼火の旦那が言ってた男茶屋!かなり気になりますね。やっぱりほんのりBL風味なのは香月さんならではですね。2012/08/18
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