内容説明
――ねえ、ミシェル。起きて……。 「起きてくださいってばああああっ!」 ジゼルがシーツを引っぺがした姿勢で悪い笑みを浮かべていた。 「やっと起きましたね? もう、ミシェルってば子供みたいに寝続けるんだから」「こ、子供って……。ここは、一体……?」「もうー、寝ぼけすぎですよ? 自分のお部屋じゃないですか……」 そんな他愛ないジゼルとの日常……いや――! 夢に浸っている場合ではない。この瞬間、こうして甘い過去を引き摺っている間にも、彼女は魔女モルガーナの手によって破壊され続けているのだろう。 「……ジゼル。もう少しだけ、待っていてほしい。今度こそ私は、自分自身を見失わずに……君の下まで辿りつく!」 怒濤のゴシック浪漫・第4巻! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北白川にゃんこ
3
ミシェルと魔女に哀しき過去…2025/03/22
うにせん
2
こういう外国の昔風な情景すごく好き。神なんていない、としか思えないほど、それぞれ悲惨な境遇となった魔女モルガーナ、ジゼル、ミシェル。モルガーナの過去を知ると、3人の男を恨む気持ちは当然のことであり仕方が無いと感じるが、人を恨むことでは自分は救われない、というミシェルの訴えは、響いた。ミシェルとジゼルの本物の愛には感動する。やはり、人におすすめされなければ読むことのなかった本を読んで楽しめると、もっと人におすすめを教えてもらいたいと思う。なんでもまずは読んでみて、世界を広げたい。5巻が最終巻になる予感。2015/11/20
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