講談社選書メチエ<br> 終戦後史 1945-1955

個数:1
紙書籍版価格
¥1,815
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

講談社選書メチエ
終戦後史 1945-1955

  • 著者名:井上寿一【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 講談社(2015/07発売)
  • 【Kinoppy限定】講談社文字ものほぼ全点 ポイント50倍キャンペーン
  • ポイント 800pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062586061

ファイル: /

内容説明

敗戦、GHQによる占領、独立。農民・労働者・女性・子どもの地位向上と、復員・引揚者への冷淡なまなざしという社会的権力関係の逆転。戦勝国に対する敗戦国の屈折したナショナリズムと、大衆にまで浸透するアメリカ型消費文化。自由経済か統制経済か、保守一党優位体制か、政権交代を伴う二大政党制か――。いくつもの国家像を模索し、新しいかたちを選び取っていった転換期日本の歴史空間を再現する。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

11
あらゆる面で混乱の極にあった敗戦直後から10年。この期間に新憲法発布と講和条約国連加盟ドッジライン朝鮮戦争等々、出来事が次々と生じ保守革新の二大政党誕生する迄の疾風怒濤。この時期を内政外交経済社会文化の各分野に渡り時系列に再現する。よって歴史観の提示のような思想的記述は期待できぬが、団塊世代の私にとっては両親の結婚から自身の子供時代の終了迄の時代。それを今更乍らに振返る知る。個人的に身が入る。終戦直後社会各層からの本音を知る記述からは出典にも当たりたくなる。ヒロポンはやめませうは新生活運動の標語であったか2022/06/10

無重力蜜柑

8
同著者の『戦前昭和の国家構想』も面白かったがこれも良著。敗戦〜55年体制成立までの日本の動向を政治・外交・経済・社会・文化の五つの視点から分析する。その際「政治史・外交史・社会史は占領が日本のナショナリズムに与えた影響を軽視」「逆に文化史はそれを強く意識するものの独自の歴史解釈に閉じている」「経済史は前四つと比べて戦前と戦後の連続性が強すぎる」とし、五領域を総合した歴史を記述することを強調する。実際、話題に応じ前後しつつも概して時系列順になっている4章の中に各5節が配置される形式となっており極めて論理的。2021/11/07

Haruka Fukuhara

8
戦後期。色々と本が引いてあるもののほぼ同じテーマの升味先生の本に一切言及がなかったのは不思議な気がした。意外と近い時期でも評価が定まっていないことも多いんだなと思った。むしろ近い時代の方が評価が難しいのかもしれない。最近で言うとバブル期の概括もようやく始まったところ。2017/05/21

黒豆

4
戦後10年の政治・外交・経済・社会・文化をこれほど詳細に記載した本をはじめて読んだ。キーワードは、社会主義的な計画経済、自由主義経済、吉田茂、鳩山、ドッジライン、傾斜生産方式、三種の神器。興味深かったのは、戦後10年でやっと戦前の好況時に戻った事、皇太子の欧米訪問時にイギリスでの冷遇、アメリカでの特別待遇、そして親米への流れへ。個人的な意見だが息子同様に鳩山の言動は疑問!2015/09/17

バルジ

2
政治・経済・外交・文化のバランスが良く、一筋の線として戦後日本の「来歴」の始まりを窺い知れる好著。何より面白いのは「戦前」から連続する戦後日本の姿である。アメリカへの屈折したナショナリズムを抱きながら、新たな日本の創建を試みる。外交においても敗戦直後の「仕事のない」外務省から独立回復後の「外交三原則」(国連中心主義・自由主義諸国との協調・アジア重視)は相互に矛盾を孕みながらも、絶妙なバランスで国際社会への復帰を話す根本原則となる。この状況は今も変わらないかもしれない。2025/08/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9793056
  • ご注意事項

最近チェックした商品