内容説明
南蛮人と見紛う異相、生まれながらの巨躯と膂力。箱根山塊に「風神(ふうじん)の子」ありと恐れられた英傑がいた――。時は戦国。関東の雄・北条氏一門は、関白豊臣秀吉率いる桁外れの軍勢を小田原城で迎え討たんとしていた。北条百年を影で支える風魔(ふうま)一党の束ねである小太郎は、主君を救う奇策を講じるが……。時代小説界の第一人者が、謀略渦巻く乱世に、自由を求め生きた、稀代の忍びの生涯を描く渾身の時代ロマン巨編(全3巻)発進!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
273
『海王』読了からしばらく寝かせておいたものに着手。分量からみても、登場人物が多く、利害によって、味方になり敵になりを繰り返すスタイルは健在だろうと伺えた。読み始めると、果たして予想通り、上巻は各人物のお披露目。『剣豪将軍~』『海王』と決定的に違うのが主人公の設定。某人気格闘漫画に出てきても遜色ない超人。先に挙げた二作品では、主人公が強くなっていく修行編が必ず挟まれており、それがまた良い味を出していたのだが、今作ではその展開にはならなさそう。曾呂利が面白いポジションで登場しており、今後の活躍に期待。2021/01/08
ポチ
49
超人的な強さで心も気持ちのいい小太郎が凄過ぎる!中巻へ。2020/04/20
タツ フカガワ
45
戦国時代から江戸幕府草創期までの乱世を生き抜いた北条家の忍び、風魔の小太郎の活躍を描く伝奇小説。南蛮人のような容貌で身の丈は七尺、鎧のような筋肉に覆われた身に武器は携えない心優しい青年小太郎がいい。この上巻では豊臣秀吉の小田原北条家攻めが主な舞台ですが、再読の今回は、歴史に記された表舞台の部分が少々退屈でした。が、その歴史の裏に小太郎が登場すると俄然ページを捲る手が速くなる。主家を失った後、個性的な悪役たちが待ち構える乱世を小太郎はどう生きる? というところで中巻へ。2023/11/09
Porco
27
小田原の陣から大坂の陣前夜にかけての時代を忍者の視点から描く、痛快なアクションものです。北条氏の滅亡後、風魔衆は江戸で悪事を働いたという記録があるそうですが、それも踏まえて描かれています。忍者らしく残忍なのもたくさん出てきますが、主人公の風魔小太郎は実に清々しく、強くて義理がたい。2018/05/25
Dai(ダイ)
26
風魔小太郎、超有名人であるが主人公として取り上げられた小説を読むのは初めてである。これほど有名人なのに小太郎が大男であったと伝えられていることさえ知らなかった。忍びを題材にした小説はたくさん読んできたが、こんなに感情むき出しの忍びは初めてである。人情味溢れる忍びなんて笑えるような話であり、そんなヤツはいないよと、突っ込みそうになるが、そこがこの本自体の根幹となっていきそうである。時代背景とか講釈の多い作者だと多少煩わしく感じて読んでいたらいつの間にか小太郎の魅力に引き込まれていた。さすがは風魔である。2014/09/09
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