内容説明
12歳のまま成長を止めてしまった兄、グレン。無限の血を持つ弟、ユリエル。ヴァンパイアに襲われた悲運の兄弟の、新たな旅が始まる。第48回講談社児童文学新人賞佳作受賞作 早くもとの体に戻してやりたかった。今のユリエルの望みはそれだけだ。各地に残るヴァンパイアに関する伝承を集めて回っていれば、その手がかりが見つかるかもしれない。(中略)ふたたびグレンと日の光の下に出る。そのための旅だった<本文より>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫鈴
20
児童文学新人賞作品。ヴァンパイアにされた兄と、特殊な体質でヴァンパイアにならない弟。見た目は逆転した兄弟が、人間に戻る方法を見つけるための旅の話。叔父の神父と相棒のヴァンパイアハンターの掛け合いも面白い。煙の中の叔父と甥たちの会話はとても胸にくるものがあります。児童書だけど、大人から子供までオススメ。☆42014/09/01
二藍
13
幼いころ吸血鬼に襲われた兄弟、ユリエルとグレンの物語。すごく兄弟愛の話だった。お互いを支えあって旅をするふたりがとてもいじらしい。ふたりともそれぞれ魅力があって、見た目ちぐはぐなギャップも相まってどっちが可愛くてどっちがかっこいいんだか分からなくなる……個人的にはグレンが好きです……。なかなか重い内容でもあったけど、テンポが良いのでどんどん読み進めていけた。続編も読もうと思う。2014/12/10
橙夜(とうや)
12
ヴァンパイアに襲われたあとに、血を与えられて12歳のまま成長が止まってしまった兄のグレンと、ヴァンパイアに、血を吸われても死なない無限の血を持つ弟のユリエル。二人はグレンの体を元に戻せる方法を探しに旅にでる。その先々で起こるお話です。 読んですぐ、ハガレンみたいな話だなぁと、思いました。内容は全く違うけど、どちらも元の体に戻す方法を探してるし、兄弟愛もあるし、お互いがお互いのことを想い苦しんだりしてるところも。 予想以上によかったので早速明日続きを借りにいかなくちゃ。2015/02/01
みー
11
読みやすかった。皆さん書いていますが・・漫画「鋼の錬金術師」と、設定が似ているな~と思いましたが、こちらは児童書として、吸血鬼とか狼男とか、好きな子は一気に読めるんじゃないかな~。物語もスピーディーに進んでいくので、あっという間に読める。2017/07/10
トモ。
10
うどんカフェ→お面屋→ユリエルとグレン、という石川さんローリング読み中。ヴァンパイアに襲われても何死なない弟と、弟を庇おうとしてヴァンパイアになってしまった兄。兄は襲われた12歳の時から成長が止まってしまった。その兄を元の体に戻すために旅を続ける兄弟。若干ハガレンを思い出しました。ただ旅をしているだけではだめであると気付き、最後に次巻へと続く兄弟の進む道が示されました。うーこれは続きが気になるのです。2015/09/17