創元推理文庫<br> ゴッサムの神々 上

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創元推理文庫
ゴッサムの神々 上

  • ISBN:9784488251031

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内容説明

新たなる名探偵、登場!1845年、ニューヨーク。バーテンダーのティムは街を襲った大火によって顔にやけどを負い、仕事と全財産を失ってしまう。新たに得た職は、創設まもないニューヨーク市警察の警官だった。慣れない仕事をこなしていたある夜、彼は血まみれの少女とぶつかる。「彼、切り刻まれちゃう」と口走って気絶した彼女の言葉どおり、翌日胴体を十字に切り裂かれた少年の死体が発見される。だがそれは、ニューヨークを震撼させた大事件の始まりにすぎなかった……。不可解な謎がちりばめられた激動の時代を生き抜く人々を鮮烈に活写した、圧巻の傑作ミステリ。MWA最優秀長篇賞最終候補作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

57
1845年、じゃがいも飢饉でアイルランドから大量の移民が押し寄せたニューヨークでは、市警察が創設された。主人公は、火事で仕事も貯めていた金も無くし、顔に大やけどをおった青年。兄の引きで警官になったが、兄との確執から辞めたくて仕方がない。そんな主人公が、血まみれの少女と出会ったことから事件が始まる。ニューヨークの影の部分に光を当て、社会の裏側で生きる子どもたちを描いている。2023/01/31

星落秋風五丈原

42
バーテンダーのティムは、資金も貯まり牧師の娘マ―シ―に結婚を申し込もうとしていた矢先に火事で顔に火傷を負い、一文無しになった。仕事を辞めざるを得なくなり、兄ヴァルの斡旋で創設間もないNY市警察の警官になったティムの前に、血まみれの少女が現れる。今でこそテレビドラマの定番アイテムになっている警察ものだが、ティムが就任した当時―1845年―は、腕に覚えのある若者がろくに訓練も受けずに役に就かされたといういい加減なもの。移民を諸悪の根源と看做して排除に向かう動きは、現代アメリカにも通じるようでうすら寒い。 2017/09/01

本木英朗

21
アメリカの現代女流ミステリ作家のひとりである、リンジー・フェイの長編のひとつである。ちなみに時代は1845年のニューヨークだ。家事で顔にやけどを負ったティムは、創設まもないNY市警察の警官になった。ある夜、彼は血まみれの少女とぶつかる。「彼、切り刻まれちゃう」と口走った彼女の言葉通りに、胴体が十字に切り刻まれた少年の死体が発見される――という話から始まる。次から次へと人間や手がかりが出てくるので、俺はそれを見守るしかないってば! ではでは、また下巻でお会いしましょう。2024/08/20

はんみみ

15
冒頭から暫くは、慣れない時代設定とちょっぴりロマンチックな語り口に馴染まなかったけど、そこに馴れてしまえば面白い!ティムの絵画的な表現もあってどんどん引き込まれた。*カトリックとプロテスタントの違いは、大乗仏教・小乗仏教の様なもの、と昔教わってからぼんやり捉えてたものと関係性はずいぶん違うな。タイトルに「神々」とあるわけだ。*ブラザーにコンプレックスでブラコンのティムとそれを意に介さないヴァルとの関係がいい。2014/02/23

Hugo Grove

15
ニューヨークで初めの警官になった青年の話。貧困に苦しむ移民と、宗教どうしの対立。混沌の世界の中無惨な事件は起こった。警官になる気がなかった青年はあまりの惨たらしい事件を持ち前の正義感で立ち向かって行く。ますます面白くなるだろう下巻が楽しみ。2013/11/03

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