内容説明
長州──この極めてアクティブな藩に属したことが、蔵六自身の運命と日本史に重大な変化をもたらしてゆく。“攘夷”という大狂気を発して蛤御門ノ変に破れ、四カ国連合艦隊に破れて壊滅寸前の長州に、再び幕軍が迫っている。桂小五郎の推挙で軍務大臣に抜擢された蔵六は、百姓兵たちに新式銃をもたせて四方からおしよせる幕軍と対峙し、自らは石州口の戦いを指揮して撃滅する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とん大西
142
村田蔵六…やはり天才なんでしょうね、大がつくほどの。文字の羅列や二次元を具現化・三次元化する能力。インプットとアウトプットを素早く明瞭に構築する数学的思考力。どれも別格だったのがよくわかります。バランスをとるように不愛想で生真面目な人間性もなんとも魅力的。イネとの恋愛やお琴との夫婦関係は愛嬌さえ感じます。-さぁ、蔵六、起つ。薩摩に西郷が、幕府で慶喜が起ったように。絶対絶命の長州で起つ、軍総司令官・大村益次郎として。生来のトンボ捕りが幕末の英雄達と肩を並べた瞬間です。これぞ大変革期の妙。歴史的恍惚感です。2021/03/15
三代目 びあだいまおう
136
中巻、桂小五郎の手紙を読んだ瞬間の蔵六の変化、今でいうパラダイムシフトのくだり数ページの表現は唸りました‼️この瞬間にようやく物語が動き出し、幕末維新も動き出す。坂本竜馬がきた!高杉晋作も! それにしても司馬先生はこの幕末の多くを執筆してるとき、どんな映像が頭に浮かんだんでしょう。確実に私達はその映像の影響受けてますよね‼️ 医術の向上を求める中で、学問と技術の両輪を極める必要を説く、それは戦争にも同様、結局は人であると!討幕の檄文!盛り上がってきた!蔵六の矢継ぎ早な天才ぶり、興奮伴い下巻へ‼️🙇2018/10/23
ehirano1
128
合理主義マシーン(主人公)が遂に狂気の中へ実践投入され、その軍才が即覚醒、しかも軍司令官として覚醒!しかし、それ以上に長州藩の狂気が凄すぎてマシーンの描写が薄まるwww。そんな中でも楠本イネとの再会するも彼女への想いを伝えることはマシーン故なのか不器用さ故なのか叶わず「静かな孤独」へと変わる描写が印象的でした。2026/06/13
やっちゃん
115
中巻からは世に棲む日々の裏側のような展開が楽しい。ここまでの蔵六は頼りないが、それを信じて持ち上げる桂小五郎が凄い。自身の洞察力を信じて後押しし続ける胆力。この辺りはビジネス書にもなる。関所を一人で守った男が印象的だった。2024/01/20
優希
115
蔵六の運命は、長州に属したことにより、大きく変化していくのが伺えます。壊滅寸前の長州に迫る幕府。これを機に、蔵六は蘭学者から軍務大臣へとその役割が変わっていくのですね。大村益次郎を名乗るようになるのもこの頃。不利な条件の中、幕府fを撃退しようと動く姿は最早武士そのものに思えます。2018/11/17




