内容説明
人気ファンタジー、クライマックス間近! 鏡の守護者である妻の記憶を失った王太子シリンは、自堕落な生活を送っている。けれど、王宮の庭から忽然と消えたティファニーという名の娘が気にかかり、本人とは知らぬまま密かに行方を捜させていた。一方、魔王と対峙しようというエディスを見張るため、ティファニーは侍女ニカとともに旅を続けている。その間にも魔王の声は、ティファニーの心の隙を狙い、甘く辛い言葉を囁き続けるが…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はくゆ
8
いい話。いよいよみんなが自分のやるべきことに向けて動き出したのです。かわいそうな魔王も、ぐだぐだしてたシリンも、大切なものを失うのが怖くてまだ迷っていたティファニーも。何より、エンブリオがやっと鏡の妖精らしくなりました!後半にいなるにつれて涙が・・・。次巻でラストだそうですが、どうなるのかたのしみです。2012/02/02
さら
7
鏡の国シリーズ第八弾。一言では言い表せないくらい沢山のことが判明した巻。お互いにあんなに想いあってるのに、魔王を斃すために下すそれぞれの愛の形が読んでて胸を締めつけるほど苦しかったれけど、シリンの決意は大きな前進だと思います。また今回は魔王の脅威を今まで以上に感じる巻でした。直接対決は次巻に持ち越しのようだけれど、役者が揃ったので先の展開が非常に楽しみです。首を長くして待ってます。2012/02/01
しゃちおおかみ
6
ニカの洞察のおかげでわかりやすく、深くなった一冊でした。ただイアンテの出生については言葉が足りないというか、なんと言うか・・・。母上が「魔王の子」といった経緯とか、チョッパヤで別の結婚をして、それでも王がイアンテを庶子と認めた部分は自分的に大いに謎です。最終巻たる次こそは、溺れるほどの糖度を期待したい。何ヶ月、何年後じゃなくてこの進行時点での糖度をお願いします!。そしてエンブリオのニカへの懐きようは何か伏線ですかね?。2012/02/03
かこ
6
享楽生活に浸ってたシリンがようやく腹をくくっていよいよクライマックス。しかし相変わらず一緒に何かするという発想のない夫婦である。ご都合主義な展開もあるにはあるけど、そこはお伽噺、それも様式美なんだろう。シリンはインドラのところからロゼラインを引き取ってきちゃってるけど、そこはどう収拾付けるのかな。次巻最終巻ということでお伽噺らしく「ふたりは幸せに暮らしました」で終わることを願う。2012/02/02
しき
6
なんとなく慌てて風呂敷をたたみにきたっぽい印象をうけたけど、これだけテンポが早いほうが面白いと思う。そして、互いに互いを思うティファニーとシリンの気持ちが胸に痛かった。二人の互いの思いが強ければ強いほど、それは魔王を倒す武器になるんじゃないのかなぁ?次巻のクライマックスとハッピーエンドを期待したいと思う。2012/02/01