内容説明
いつだって悪は、正義の前に滅びる。
「よく来たな、勇者よ……決着をつけよう」
魔王ルルスリア=ノルドもまた、友人の娘の誕生日を祝えなかった心残りを胸に、勇者の手によって世界から完全に消滅した。めでたし、めでたし――
「あら、目を覚ましたのね? おはよう、ルル」
だが、魂は巡る。数千年の時を経て、魔王はルル=カディスノーラという人間に転生していた。
魔王の能力を隠したまま過ごしていたルルはある日、二人の冒険者に出会う。
彼らが発見した古代遺跡を一緒に探索していると、長期睡眠用のカプセルを見つけたルル。
そこにはルルが誕生日を祝うことができなかった友人の娘――イリスが眠っていたのだった。どうして彼女がここに?
ルルの転生した意味を探し求める旅が、いま始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
磁石
12
なぜ主人公が魔王とよばれていたのか、読み終えてもどうにも納得できなかった。先天的に誰よりも強かったから、というのはいいが、いい人すぎる。魔王たるもの、もっと暴力と謀略に長けるべき。少なくとも自分と家族と村には、不用意に触れば脳みそを焼くぐらいの攻性防壁を張るぐらいはしないと。あと何より、他人の特に敵の苦しみを蜜の味と啜れる胆力が欲しかった。そりゃ最後、勇者だって躊躇いますよ……2016/10/02
真鍋
8
すっげぇ面白い!! ルルがめっちゃ格好いい!!2017/03/05
サキイカスルメ
8
さぁ、これから!というところで1巻終了のお知らせでした。魔王だったルルが勇者に倒され、目を覚ますと人に生まれ変わっていたお話。今回は幼少期編ですね。イリスとの再会で話が動き出した感じです。魔王だったルルは精神的に達観していて完成されているので、成長ではなく過去のことも絡めて何をしていくかの方向で話は進んでいくのかな、と。おじさま大好きイリスは可愛かったので、おじさま攻略を頑張ってほしいですね。2015/05/29
近藤
6
正直言って文章がつたない。読んでいて「ン!?」と詰まるところが沢山あった。でもデビュー作じゃしょうがないか…と思っていたら既に別のシリーズを発表済みとのこと…2016/10/15
alleine05
6
いまいち。魔王が人間に生まれ変わってという設定だけど、異世界転生幼少時から魔法を鍛えてチート活躍ものとたいして印象が変わらなくて残念。それと、文章がまわりくどい。ストーリー進行が遅い。生まれ変わって赤子時代から始まったかと思えば一気に7年経って、ひとつ事件があったかと思えばまた7年間すっとばしてとこんな流れにするぐらいなら、最初からある程度成長した時点から始めても良かったのではという気が。なろうではこんなふうに赤子時代から順を追って成長する形にしないとウケが悪いのかね。2015/06/10