内容説明
デラはおんぼろカウチに身を投げて泣いていた。明日はクリスマスというのに手元にはわずか1ドル87セント。これでは愛する夫ジムに何の贈りものもできない。デラは苦肉の策を思いつき実行するが、ジムもまた、妻のために一大決心をしていた――。若い夫婦のすれ違いが招いた奇跡を描く表題作ほか、ユーモラスな「赤い酋長の身代金」「千ドル」など、選り抜きの傑作を集めた新訳版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
109
金があれば幸せになれる?貧しさと不幸は直結している?作者の意見はこれだ。雨で図書館に行く気にならず、青空文庫(翻訳 結城浩)で久しぶりに再読。原題The gift of the Magi.貧しさからクリスマスで贈り物に悩む若いカップル。自分の大切な物を相手のために差し出す。国や文化が違っても、この作品のテーマは多くの読者に支持される。英語の教科書を思い出す方も多いはず。世界が終わる3日前でも読まれるだろう名作。善意は報われない?幸福って何だ?2020/10/08
小梅
104
久しぶりに読みました。本当に短編の上手な人ですね。2015/09/09
nuit@積読消化中
87
昨年、赤塚不二夫自叙伝を読んで、赤塚さんが影響を受けた作家さんとしてO・ヘンリーが挙げられており、このたびようやく積読本の中から拾い上げて読むことができました。新潮文庫の新訳版3冊組の1冊目。表題作の「賢者の贈りもの」をはじめ、すっかり児童書で読んだつもりになっていたのですが、初見のものも多く、ホロリとしたりニヤリとしたり、時には心清らかに(?)素直な気持ちで読めました。どれもひねりが効いていて傑作ではあるのですが、今回の収録の中では「ハーグレーヴスの一人二役」が個人的にお気に入りです。2016/04/11
雪月花
67
訳者の小川高義氏があとがきで書いているように、O・ヘンリーの短篇小説はあまりに知られすぎていて、読んでいなくても知ったつもりでいた。考えてみれば、有名な『賢者の贈りもの』と『最後の一葉』しか知らなかったのに。16の短篇から成るこの傑作選は本当に傑作揃いで、どれもユーモアと機知に富んでいてくすっと笑えるオチまでついている。原書も手元にあるので、照らし合わせて読むと、小川氏の訳がこれまた絶妙で原書以上にウィットが垣間見えるので、とても楽しい読書だった。『巡査と讃美歌』『水車のある教会』が特に良かった。2022/05/04
ω
67
O・ヘンリー初読ω もちろんどれも名作に違いない。「千ドル」(遺産の行き先のやつ)が個人的ベスト😸「この世は相身互い」は笑うw2021/09/20
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