内容説明
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。 同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。 なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――。第21回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。 スカっとできて最後は泣ける“すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
1664
自分の仕事が忙しすぎて、病みそうだったので共感できそうと思い読んでみました。帯に書いてある1週間の行動予定表がもはや私のか!?と思うほどです。思っていたより捻りがあってうまくできたストーリーだと思います。楽しく前向きに読めました。ヤマモトいいやつだなぁ。2016/08/06
ehirano1
1353
主人公も若(青)ければ、プロットも若(青)い、と思いました。しかしこの若(青)さこそが本書のダイナモであり且つ良さではないかと思いました。上からモノ言ってすみません。2017/12/04
れみ
1297
仕事で心身ともに疲れた主人公が線路に飛び込みそうになったとき現れた「ヤマモト」という自称同級生の男。ヤマモトと出会って隆の変化していく様子、山本が本当は何者なのか…、色々が気になってどんどん読めた。隆の前では陽気に振る舞うヤマモトの過去の出来事を思うとやるせない。本当に本当に辛かったら、死ぬよりは逃げる方がずっといい。そんなことを考えさせられた。2015/08/24
zero1
1174
人生は誰のためにある?評判になる作品には理由がある。隆は新卒でブラックな印刷会社の営業。疲弊していた。ホームから落ちるところをヤマモトに救われ飲みに行く。同じ小学校にいたという彼だが、隆には記憶がない。幽霊?正体は後半明かされる。読んでいて思い出したのが電通の過労自殺事件。寮から飛び降りて亡くなった東大出の女子社員が本書を読んでいたら、死は避けられた。今、学校や仕事で追いつめられている人に推薦したい。すぐに読め、あなたを死から救うかもしれない。誰もがヤマモトになれる。視点を変えれば悲劇は防げる!2019/04/26
morinokazedayori
1172
★★★★★深いテーマが軽妙な語り口で展開されていて、時間を忘れてあっという間に読んだ。誰もに自分にとっての「ヤマモト」がいる世の中ならよいのに。まずは自分が身近な人の「ヤマモト」になれるよう、心がけようと思った。2016/08/16
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