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内容説明
ホッブズは「万人の万人に対する闘争状態」こそ、人間の自然状態だと定義する。なぜそうなのか。この逆説をどう解消すれば平和が実現するのか。社会契約による主権国家の成立を理論づけた本書の第一部は、国家を構成する個々の人間を、その本性から考察する。近代国家論の原点であり、近代政治哲学の出発点である本書は、のちのスピノザ、ロック、ルソーだけでなく、現代ではハンナ・アーレントにも影響を与えた。(全2巻)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
46
1651年初出。自然とは、天地創造し支配するために、神が用いる技のこと(15頁)。対象を見たり感じたりした後、時間が経過するにしたがって、イマジネーションは弱まる(30頁~)。真理とは、何事かを断定する際に名称を正しく並べることにある(62頁)。真の学問と誤った教義との中間に位置しているのが無知だ(64頁)。学問が豊かになるということは、筋道ができるということである。人類の福祉こそが究極の目的である(85頁)。2016/02/28
魚京童!
33
すげーいいこと書いてある。そしてわかりやすい。万人の万人に対する闘争の根拠が書いてあった。そりゃー戦争状態に対して、権利を譲渡することで、みんな幸せになれるかもしれない。その中で失われることもあるのかもしれない。なんか違う。わからんけど。もちろん戦争状態だと互いに疲弊する。生物界だ。強けりゃいい。生き残ればいい。でも人は違う。その通りだ。だからといって失われるものが多すぎた気がする。一律に今の世界を肯定しているだけのようにも思える。もっと理論的な裏付けがあるのではないかと思う。2を読んでいかないとわからな2019/04/04
藤月はな(灯れ松明の火)
23
「人間は自分自身を守るためならば他人を傷つけられる自己保存という本能を制御できない動物だ」ということを前提とするが故に王による国家統治を薦めたホッブス。国家による独裁もいけないが、自己保存が保障されている民主に偏りが過ぎると人は目先の安楽と周囲の流行に流される衆愚になってしまう。「博愛主義も助け合いも自己保存のため」という考え方は一種の進化論に「人は周囲によって生かされることができる」という考えが混じったみたい。2015/02/19
たみ
16
原書は17世紀。社会契約論の本ですが、冒頭は「感覚」や「ことば」から始まり、レンガを積み上げるようにして人間の心理に迫っていきます。民主か専制、どちらの主張なのかは安易に断定できない方なのですね、てっきり王様万歳!な方なのかと。「蹂躙されるのではないかという恐れがあると、仲間の助けを促し、求めるようになる。なぜなら、そうするほかに自分の生命と自由を確保する方法はないからである。知力が欠けているという自覚があるときも同様である」p176 自分の行動を振り返ったり、小説のキャラを思い出したり。2015/01/23
吟遊
12
「1」は人間の本性を論じるところから、「万人の万人に対する戦争状態」へ、自然法と(社会)契約へ話をもっていく。/当時のイギリスはピューリタン革命で内戦状態であり、ホッブズはこれを毛嫌いしていたし、亡命もした。この「内戦」がリヴァイアサンの原体験なのかもしれない。/既訳を参照しつつも、「民主主義」のひとホッブズという国際スタンダードを日本語訳に確立する訳者の努力について、あとがきにある。読みやすいし、名訳に思える。2016/10/16
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