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内容説明
人間の性質そのものについて考察した第1部を受けて、第2部「国家について」では、なぜ、どのようにして国家が成立したのかが論じられる。また国家権力の絶対性について、主権者と臣民との関係、臣民の自由についても、公民法と刑罰の観点などからさまざまに考察される。ルソーに代表される人民主権の先駆けとして位置づけられるホッブズの代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
41
本書の人気が無いのは、リベラリズム的要素が乏しいからでしょう。「いずれにしても多数派の命令には逆らえない。逆らうなら、従来の戦争状態にとどまらなければならない。戦争状態に置かれたままだと、いかなる人間の手にかかって殺されようとも、不正があったとは言えない。」最も常識的であって、最も均衡しているが、当たり前すぎて思想的深みに欠けます。一般的には、保守的に解釈されることが多いのではないかと思います。自然状態とは、人間が人でない状態のことであり、主権があって、はじめて人となり、法が生まれ、所有権が発生する。自然2019/09/13
魚京童!
33
「もし世界中が人口過剰になった場合、最終的な解決策は戦争である。それは各人に勝利か、さもなければ死をもたらす」2巻は法について、国についての概説で、あんまし面白くなかった。主権者主権者って言ってたけど、結局権利を明け渡すのは万人の万人に対する闘争に疲れた人間が徒党を組んだ際に諦めたものの一旦でしかない。明け渡す権利の範囲とかそういうのが知りたかったけど安全を与えたのだから、全面降伏だって言われているだけな気がする。どこの世界にも愚かな者がいる。選別なんてできないよね。2019/04/17
ともブン
11
リヴァイアサンは4部まであるが光文社新訳は2部までの刊行とのこと。この巻では人間の集団や働きを人間の器官に例え国家のあるべき姿を論じる。現代の政治論に通じる「絶対的所有権が臣民にある」「近隣諸国を真似る」などは誤りとし糾弾している。また安息日や大学は人民を教化し義務を教え込むためにあるのだとし、国家に従順な人民育成を目指すのだと言う点、国家はリヴァイアサン(怪物)ひいては地上の神である故に、神に逆らう者は全て敵だなど論じる点などなかなか過激だった。論点が広く大まかな理解に留まった。改めて読み直したい。2022/11/21
えふのらん
5
前巻に引き続いて教科書的なイメージから剥離している一冊。主権者は公民法に従う必要はない、権力を疑う言説は封殺すべき等々の記述はいまから見れば全体主義を思わせる。が、そういった強権論の背後には常に内戦、無秩序への恐れが感じられる。主権者の継承権を維持すること、逆に民衆による統治形態の変更を否定するのも、クロムウェルのような「人」による自然法の行使を否定するため。恐怖で統治することを認めながらも主権者に権力の起源を説明するよう求めてもいるあたり、統治の先に平和を希求していたことが2021/07/20
らん
4
1から一転して人間は国家を形成する分子とされている。そのための 1での考察だったのだ。そして展開される社会契約論。正直 NHKですか? これは。そんな感想しかない。生まれた瞬間から出生国との契約者が結ばれ 異端者は移民 体よく国外追放で安定した統治を目指すの?私は御免被りたい。この時代のイギリスに生まれてたら 流浪の民しか選択肢はなかったかもなあ。2020/03/30
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